先日買った、千利休の「わび」とはなにか 神津朝夫氏 著
その中の芳賀幸四郎氏が書かれた「わび茶の研究」の
「わび」の美意識の形成を古代の歌論から論じたものの要約部分
以下引用 ( 41ページより ) ―
和歌の「詞」とそこに表現される「心」が
相応する和歌が理想とされ、「心」が上回って表現され尽くしていない
「心あまりて詞足らず」である余情体の歌は下手なものとされれていた。
高く評価するようになったというのが、第一の段階である。
「詞」を超えた詩情が感じられる歌は幽玄とも評されるようになった。
― 引用ここまで
神津氏曰く、紀貫之の時代の理想が
完全円満・均衡典雅を目指した古代の美であり
その完全な美に対しての不完全な美が
余情幽玄の美である、と
より高次な美と評価される不均衡でやつれた美であると