円空仏 円空・木喰展 微笑みに込められた祈り

7時過ぎに家を出立

朝風呂

9時過ぎに岡山県立美術館

昨日から開催されている

円空・木喰展 微笑みに込められた祈りを見る為


6年前の広島三次で開催された円空・木喰展は素晴らしかったからなあ

春先に地元岡山で円空・木喰展が開催されると知ってから

ずっと裸正座やったわ


グッズをチラ見だけしてから展示場に

前半は円空

愛嬌のある狛犬のお出迎えに続き

円空さん初期の名品、三重真教寺の十一面観音菩薩

6年前にこの菩薩像の前に佇んだことを思い出します

この菩薩様の得も言われぬ眼差し

ほんの少しお近くに寄って ( 勿論触れては駄目ですよ ) 斜め下から

観音菩薩像のお顔を見上げてみて下さい


青森田舎館村の十一面観音菩薩像の右手とお顔

三重明福寺の両面仏の阿弥陀如来像のお腹の辺りから

エネルギーの如きものが流れ来るのを感じる

特に両面仏の阿弥陀様は温かく浄く感じられる


またこちらの阿弥陀様は ‘ 手 ’ もお勧めです

円空仏の手の形、手の表情の大胆さや豊かさは本当に凄いと

以前から思っていたけれど、今回の展示では手だけではなく

口や唇の豊富さ というより、一つとして同じ口、唇が

ないのではないだろうか ? と気が付いた

沢山の円空仏を一度に拝見できるからこそですよ

ありがたいです


岐阜善應寺の観音菩薩

初展示のこちらの小さな小さな菩薩様

何故か小さく見えない


三重少林寺の木端仏の観音菩薩

拝んでおられる手がお見事

つか、今まで気が付かなかった


愛知荒子観音寺の千面菩薩の内の観音菩薩

こちらは是非横側からそのお姿を


今回初となる大黒天様

神様というよりもどこか妖精系の妖しの様な


ほのぼの内面がそのお顔からあふれ出した様な

岐阜萬休寺の観音菩薩像 ( 伝 薬師如来 )


小渕観音院 ( 埼玉県立歴史と民族の博物館寄託 ) の

観音菩薩不動明王毘沙門天

こちらの 3像はそれまでの神仏像とは少し趣の異なる加飾性が

観音様の衣の模様や美しい山並みを見るような台座の蓮

毘沙門天の頭上の龍の具合、そして不動明王のお顔


同小渕観音院の役行者

しゃがんで拝見していると身体の力みを抜いて下さる


月蔵寺 ( 小杉放菴記念日光美術館寄託 ) の閻魔王

こちらの左手の存在感

閻魔像の雰囲気、佇まいの中の左手のヴァランスの凄さ


栃木県日光市観音菩薩

個人的には円空さんの観音菩薩様の中でも一、二

その気品を纏うお顔立ちは素晴らしい


矜羯羅童子 2像 岐阜円空美術館と栃木清瀧寺

右手の加減とその表情


江島本町自治会 ( 鈴鹿市寄託 ) 宇賀弁財天

珍しい木目の使い方


岐阜高山市は飛騨千光寺の弁財天

ふくよかで気品に満ちた美女


岐阜関市の不動明王

厳しい目付きと慈しみの口元

毘沙門天

厳しく凛々しいお顔


こちらも岐阜関市の十一面観音像

右胴の衣の線が円空さんが描かれた絵の線と同じ


愛知岡崎市の宇賀神像

ほっほっという笑い声が聞こえてきそう


勿論円空さんが彫られた仏像の数はかなりの数というお話で

それを総て拝見することは叶わぬことなのだけど

それでもやはり、今回展示されている仏様達は一人一人が皆違うお姿

目の線、口元の角度、唇の形、鼻の大きさ

大胆な部分的簡略化と部分的な精巧さ

その像の薄さを感じ取らせぬ、絶妙な厚みの強調による立体感


円空さんの真我が木の中に仏性を感じ

木の中に眠る仏性が

円空さんの高く豊かで天才的な感覚、技を呼び

円空さんの真我が木の中に眠る仏性を顕す