( 昨日の 5月 1日の続き )
彦根を出て、次の目的地へ
12時半過ぎに到着
予約した時間迄まだ 2時間程あるので、そのままドライヴ
道の駅 伊吹の里に寄ってみる
明るく大らかな伊吹山が近付くにつれ、力強い迫力を増すのは中々
馬肉弁当を食す
控え目な甘い味付けで馬肉の風味が損なわれていずに good !
鰤やお葱入りなのも嬉しい
14時過ぎ、少し早いけれども目的地の太平観音堂へ
伊吹山文化資料館さんに前もって予約をしておけば
第一、第三日曜日の午後に地元の方の案内で
円空さん作の十一面観音立像を拝観させて頂けるのです
( 拝観料 300円也 )
14時半前に観音堂に上がらせて頂き
早速に拝観させて頂く
健やかな明るさと微笑み
腰の捻りからむっと膨らむお腹にかけて
力強い勢いを感じる
とても穏かで美しい
観音様のお写真を撮らさせて頂き
案内して下さった方のお話を伺う
昔、仕事でイスラム教の国に行かれたときのことで
この十一面観音様のお写真を持っていき
我慢が必要なときに我慢しきれなくなると
お写真の観音様の微笑みを見て心を鎮めていらしたそうである
そんなある時また心を鎮めようとお写真を見ていると
その国のお方が、お前はいつも何を見ているんだ ?
と、聞いてくるので
その十一面観音様のお写真を見せると、その国のお方が
これはとても素晴らしい微笑みだ ! と言われたのだそうである
イスラム教の国なので当然ながら
偶像崇拝は禁止されているのにも係わらず、にである !
案内して下さる地元の方は当然にボランティアの方だと思うのだが
ボランティアというよりも、寧ろ嘗ての日本人の信仰とは
このお方のようなものではなかったのかと思う
その案内して下さった方が
この観音様も嘗てはお寺のお堂に納められていたと説明して下さりながら
夕日の差し込むお堂の中で拝むこの十一面観音様のお姿が
この観音様の一番美しいお姿ではないかと思います、と仰られたのが
心に残った
伊吹山で修行された円空さんが見られたであろう、夕暮れに染まり輝く
金色の琵琶湖の如き美しい十一面観音
これだけ信仰心の篤いお方の夢さえも叶わぬ
これが今の日本の文化、であり、信仰なのか
近江の国では、円空さんの十一面観音様に限らず
多くの仏像、神像が民の手によって大切に守られてきた
湖北で見た小さいが健やかな明るさに包まれた神社が思い出される
近江の国は今も ‘ 日本の楽屋裏 ’ なのである
今の日本人は相も変わらず聞く耳を持たぬかも知れぬが
楽屋を疎かにして舞台が成り立つ道理などあろうはずもない
案内して下さいました男性の方、伊吹山文化センターさん
ありがとうございました