以前に、アイヌのカムイ ( = 神 ) への感覚や距離感が
( アイヌから見ての ) 私達和人のそれとは違う、というようなことを書いたが
「 ゴールデンカムイ 」 第 109話 カムイノミ ( 週刊ヤングジャンプ NO. 14掲載 )
を読んで、なんとはなくだけど、少しその違いが分かった様な気がした
( 以下、週刊ヤングジャンプ NO. 14の87,88ページより引用 )
人間も含め 全ての者は カムイと呼ぶことができる
しかしいつも カムイと呼ぶ者は限られている
人間ができない事や役立つものや災厄をもたらすものなどがカムイと呼ばれる
例えば
刃物は手で切れない者を綺麗に切ったりしてくれるからカムイが宿っている
火は私たちの生活に欠かせない
木も山に座ってるカムイ
天候や疫病などは人間のちからが及ばないからカムイだ
でも決して 人間よりもものすごく偉い存在ではなくて
私たちと対等と考えてる
狩猟というのは人間が獲るんじゃなくて
カムイの方から弓矢に当たりに来ると考えられてきた
人間に招待されて肉や毛皮を与えるかわりに
カムイは人間しか作れない酒や煙草やイナウ ( 木幣 ) が欲しい
私たちはカムイを丁重に送りかえし
人間の世界はいいところだと他のカムイにも伝えて貰わなきゃならない
ひどい扱いをすれば そのカムイは下りて来なくなる
( 引用ここまで )
一番の違いはアイヌも広い意味ではカムイであり
カムイとアイヌは対等と考えている、という部分
お互いが自分達の持たないものを求め合う、ということは
お互いが相手のことを認め合っているということであろうか
また 対等であり、自分達もその一部であるからこそ
アイヌは、カムイ = 自然 を通して自分達を見ることが出来るのであろう