備前焼まつり 2017

7時半過ぎ、伊部小はそろそろ満車かも、と

リフレセンターへ

流石にまだ早かろうと、読書をしていると

皆さん車を出られて 備前焼まつりへと向かわれている

早っ !

それでは、とオイラもまつりへと向かう

( 因みに、ですがリフレセンターも 8時過ぎには満車でした )

 

のむびりと歩いて、天野智也先生のところへ

今年は けらもす T シャツを作られたとのことで

メンバーの方全員着ていらっしゃるとのこと

お似合いでした

頂いたのは 鎬のカップ ( でよろしいのでしょうか ? )

土味を引き出す滑らかな鎬に濃い目の緋襷

黄、茶、白、青の胡麻

溜りに結晶化も見られ、お値打ちな逸品

時間前に奥様とお二人で開店準備をされている中

失礼致しました

まあ、毎回なのですが  笑

 

伊部駅に向かって少し歩き

澁田寿昭先生と内田和彦先生のところへ

お二人で 〝 けらもすガチャ 〟を設置中

その間にお二方の作品を物色させて頂く

頂いた物

内田先生は黒の化粧土の酒器

以前からの内田先生の持ち味の

緩やかな線と大らかな面それとデザイン性を強める鎬

それらと 楽 が まとまった様な姿が気に入りました

実は何年か前に先生は 楽 がお好きで

そちらの方にも進んで行きたいと仰られていた時から

楽しみにして、狙っておりましたので

満足です !

澁田先生は鉢を。所謂 備前の擂鉢型のもので

見込みの穏かな黄胡麻

落ち着きのある緋色

穏かな海の水面のようなライン

細やかにきらきらと輝く静かな土

静かな夜の海の水面の音が聞こえてくるようです

また東京で個展がおありだそうです

 

駅前に出て、大通りの突き当りを右手に折れ暫く進む

QUIET HOUSE さん。小橋順明先生がおられるところ

相変わらず同時進行 & 細やかなお仕事でお忙しいそうです

蝶文輪花小皿を頂く

蝶の陽刻文入りの小皿。揚羽でしょうか ?

江戸の備前っぽいですよね

と 思ってQUIET HOUSE さんのHPを見たら

江戸後期~昭和初期に作られた煎餅皿と

同じ技法で作られているとのこと

飽く迄個人的な感覚なのですが

江戸時代の磁器の隆盛から陶陽先生の頃迄の備前焼

ある意味で正しく苦闘の時代で、そんなに数を見たわけではないのですが

当時の職人の苦悶が見えるかのような作品も拝見したことがあり

特に日常の食器などは優品が少ないイメージがあります

そこら辺に目を付けられるのは流石 ! ではないでしょうか

 

QUIET HOUSE さんのお隣の上堂智子さん

お会いするのは何年振りになりましょうか

今回は展示に悩みました とのこと

そうですよね、取り合えず、それこそ数ある備前焼、の中から

自分の作品を見て頂かないことには始まらないのですものねえ

オイラもお世話になっている作家さんのところにお邪魔するだけで

あとは基本、眺めるだけ、みたいな感じですからねえ

ある意味、砂利浜で膨大な数の石の中からヒスイを拾う

富山、新潟の翡翠拾いに似ているのかもしれません

鎬の酒器を頂戴いたしました

艶やかな緋色にたっぷりの黄胡麻

耐え切れなくなり流れ落ちた幾筋もの玉垂れ

キラキラと煌く玉垂れの玉

力のある土に力のある景色 !

 

そのまま東に暫く歩いて行き、渡邊琢磨先生のところに

アットホーム ( かなり関西風 ) な雰囲気はいつもと変わらず

先生の明るく軽妙洒脱なトークと落ち着いた奥様の接客

そして以前にも増して接客スキルの磨かれたお嬢さん

なんという、選手層の厚さ !

何が凄いって、お嬢さん

すすす、さっ と、文字通りに  所狭し、と動いているのだけれども

まったく嫌味がなく、寧ろ愛嬌さえ感じられる

焼き物とは関係のない話になるけれど

やっぱり、子供を育てる、ということは

親の姿 ー自分の姿ー を見せる、ということに尽きるのでしょうね

朝、車の中で読んだ 池波正太郎先生の御本に書かれていた通りです

さてさて、話が逸れましたが、先生の作品のことを少しばかり

備前象嵌ものの象嵌のデザイン

いったい幾種類考えておられるのでしょうか

あらためて、流石と言いたくなりました

頂いたのは自然練り込みの酒器

陽刻が入り色も青からクリイミーな茶色、焦げ茶、黄胡麻と多彩

その多彩な色が面取りの鎬と相俟って複雑な模様となっています

手の中で転がし、その模様を眺めるだけでも楽しめます

 

そのまま更に東に歩き安田龍彦さん

窯出しのときにはまだ展示することのできなかった

訳あり ? の作品などもあり 楽しめます

12月の初旬には大阪は天王寺の近くで展示をされるとのことです

酒器を頂戴しました

3年前の窯のものだそうですが、置いておくと何か白いものが

粉を吹いたようになり、その為に窯出し展示に出せなかったもの

最近その状態が落ち着いたので、今回の展示となったそうです

他にも胡麻の景色の殊に美しい酒器が 2,3あったので

悩んだのですが、青味を帯びた濃いグレーと

件の白の取り合わせがなんとも捨て難く

 

何となく興が乗って来たので

今回は久し振りにまつりの会場を散策

2号線を渡り備前中学校の方へ

伊部公民館の少し先で、一箇所気になるところを見つける

作品を少し拝見し、一度は立ち去ったものの

やはり気になる、と引き返したところで

マルヤマウエアさん

備前焼釉薬ものがあり

釉薬ものも備前焼の原料 ( 備前の土と松 ) を

ベースにしたものだそうです

デザイン性に富んだマメ皿がとても良い感じで

女性へのちょっとしたプレゼントなどにいいかと思います

洗練されたデザインと

備前焼の原料が持つ素朴さ温かさの組み合わせが

とても良い存在感を感じさせてくれます

中でも  銀 をほんのちょっとだけ入れた為に表れる青

トルコブルー、スカイブルーと一括りにはし難い

きれいな青色が大変に素敵でした

マメ皿を一つ頂戴しました

 

その後も会場をのむびりと歩く

う~~ん、弱冠 出店される方が

減ったような気がしないでもない

 

一度、リフレセンターに戻り花・友さんへ

例年 小山陽子さんが出店されている所なのですが

流石に小さいお子さんがお二人もいらしたのでは・・・

そう思いながら行ってみたのですが・・・

   !

なんといらっしゃいました !

やはり残念ながら備前焼は売っておられませんでしたが

その代わり葡萄と天むすを売っておられました

種々の事情で今年は間に合わなかったそうですが

作品は着々と作っておられるそうで

新しい形のものにも取り組んでおられるとのこと !

小さいお子さんが二人もいらっしゃるので大変なのでは ? と伺うと

逆に、作らないと余計に気になるそうで

来年は地域のお祭りの関係で土曜日のみの出店予定になるそうですが

次回は出店されるとのこと

楽しみにしております

 

リフレセンターで  野の花と器展 を拝見した後

かきおこと天むすを食し

会場を後にしました

今年は全部で 2万円程でしたか

多少雨がぱらついたものの気温的には歩き易かったので

今年は本当にのむびりと廻らせてもらいました

作家さんとのお話も込み入った ( ? ) 話はほとんどせず

近況をチラッと聞いただけでしたが

まあ、それはそれでありではないでしょうか

先生方ありがとうございました。

 

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一段目   左 今回 頂いたもの 中、右 澁田先生の鉢

二、三段目 左から 天野先生、内田先生、安田さん

四段目   上堂さん

五段目   左。中 渡邊先生 右 QUIET HOUSE さん

                 マルヤマウエアさん