ぐい呑み

先日こさえた越前用の鎬のぐい呑み

拙僧の作にしては珍しく凛々しさがある

縦の線は端正とか凛々しさ 佇まい

横の線は穏やかさ荒々しさ 動き



作ってから大分経って

閑山先生のぐい呑みを思い出し

あっ !  

指跡だらけのぐい呑みが何故だか凛々しいと思う 端正だと思う

隠れてるんだ

隠したのではなく、隠れてるんだ



自然な凛々しさだから

多くのものを含んだ凛々しさだから



今日改めて見ると高台周りの削り跡の見事な事

抜けるような青空

遥か上空を吹き抜けていく

風のようだ


先生の器から感じた悲しみって

孤高な人の孤独の悲しみも含まれているのかな