澁田先生窯出し

hirunesai2012-04-21

9時過ぎトライアルへ

ホテルブレッドを買う

結構おいしいんだよねぇ

禁糖中やからオイラは食べんけど

店の人に聞いたら東岡山店では 8時ごろと11時ごろに焼きあがるんだそうな


その後昼前までごそごそ

昼前に家を出て、澁田寿昭先生の自宅工房へ

13時前着

先客に 1組のご夫婦

後で伺ったお話だと広島の方とか

挨拶もそこそこに拝見 !

窯出し展示です !!


最初に目がいったのは、ブログにも載せられていたヒキガエル

普段細工物を作られていないのですが

訳あって、やってやろうと作られたそうです

これがまた、胡麻の色も相まって妙に生々しい焼き上がり

夜中に、ゲコ とか鳴きそうです


一通り見た感じだと今回はいつもより緋色が濃いかな、といった印象

少し濃い目の緋色の出た花器なんかは良いですよー

伺うと、今回( 2室の内の)前の部屋の温度が少し上がり過ぎた為だとか

温度計が壊れていて、おかしいなあと思いつつ

2時間ほど焚き過ぎてしまったのだそうです

それでも窯全体で見れば、そのお陰で良くなったところもあり

悪くなってしまったところもありで、トータルはOKとのこと

やはり、難しいもんですねぇ


緋襷の話

温度が低いと黒い緋襷になる

温度が上がり過ぎると消えてしまう


備前焼とサファイヤ

今朝方調べ事をしていて偶然に緋襷の生成過程の説明を見た

窯の中でコランダムが形成されその表面にヘマタイトが析出されて

あの赤茶色になるらしい

そのことを聞いてみると、やはりその通りなのだそう

備前の窯変の色味の豊富さはこの形成されるコランダムのお陰では

というお話もあるとか

おぉぉー、今まで酸化鉄に起因するとばかり思っていました

成程ねぇ、コランダムならね、納得

コランダムといえば、その宝石質のものはサファイヤのことですからねぇ

サファイヤには赤色以外の総ての色がある、でしたっけ

(因みに赤いサファイヤはルビーのことなので、赤以外・・になるのです)


共同で窖窯を築くかも


奥様のお勤め先も合理化が凄まじい

どこも一緒ですねぇ

オイラの派遣先もなー  orz


棚の上に小さな小さな登り窯 !

しかもしっかり焼けてた気が  笑


ラップやナイロンが窯道具 !?

湿気に因る切れ対策に、なんと

ラップやナイロンを使うこともあるのだとか !

吃驚です

中にはコロガシのせんべいと作品の間に

ラップを挟まれる方もいらっしゃるのだとか


澁田先生の使う寒風の土は目が細かい土なので湿気で切れが出やすい

そのための対策として今回は3つの対応策を

1 ナイロンで作品を巻く (あ、総ての作品ではないですよ、もちろん)

2 横穴を総て開放しておいて外の湿気の少ない空気を入りやすくする

そして切り札の

3 渡邊琢磨先生。

  窖窯使いの渡邊先生にゆっくりと炙りをして頂いたそうです

で、結果はばっちりだったそう

ナイロンを巻いたものも、巻いていないものも切れが激減したそうです


ミニ窯を焚くときのアドヴァイスも頂きました

窯自体が地面から離れているのと道具土も少ししか入っていないので

湿気はそこまで気にしなくても良いのでは、とのこと

窯の傾斜に因る炎の奔りは窯詰めで大分変わる

窖窯で(窯詰めが)あまりスカスカだと酸化で焚き難い など

ありがとうございます


今年も5月に東京で個展をされるそうです


あとはやはり原発などのお話も

それぞれの生き方に関わる問題、と


さて、今回頂きましたのは

コロガシの徳利と四角の酒器

徳利は鶴首

見所は抜けの緋色とその直ぐ上にある貝目跡

全体的に細やかでややカセ気味の胡麻

所謂王道的なコロガシです

酒器は4つ足で自然練り込み

一面には黄茶黒の濃厚な胡麻

また一面には志野の大胆な鉄絵を思わせるような半円の緋襷

徳利とそっくりな焼けの酒器もあったのですが

敢えてこの組合わせで選んでみました

お値段は 10000円と4000円ですが

11200円にして下さいました

いつも申し訳ございません


澁田先生ありがとうございました