13時前、迎えに来て頂いた車に乗せて頂き
犬山焼本窯元 尾関作十郎相生陶房さんへ
時折強い雨が降るような天気だったので
大変にありがたかったです
工房へお邪魔し、尾関邦彦先生と息子さんの若先生にご挨拶
工房内には 5,6人の若い男性グループが賑やかに
体験作品の仕上げや釉薬選びをされている
当日飛込みで来られたらしく、乗りがよく楽しそうだ
体験の土は美濃の土
体験用の土といっても、市販の土をポンと出されるのではなく
土のブレンドを色々と試され、焼き上がったものを
実際に日常使いなどされて、その風合いの変化が
どんな感じになるのかまで、確かめられた土
体験をされているのも焼き物のことを少しでも深く知って頂きたい
との思いから
現代のように目先の損得や勝った負けたに振り回されている時代では
忘れてしまいそうになることではありますが
物を知るということは買い手の側ばかりではなく
行く行くは作り手の為にもなり、延いては地域の為にもなる
それ以前に人生が豊かにもなる
嘗ては日本の経営者、商売人の多くが自然と胸に持っていた
三方良し
さて体験ですが、オイラは90分のコースで
自分で作る作品が 1つと尾関作十郎相生陶房さんの方で
予め用意して下さっているお猪口に絵付けが出来るコースです
絵付けの体験付きで2500円はお得ですし、両方出来て楽しいですよね
先生のお話を伺いながら抹茶碗を作ります
その間に聞かせて頂いたお話などを・・・
但し一部ディープ 過ぎる 話題もありましたので
その辺は・・・触りだけ
聞きたい方は陶房にて、先生に直接伺ってみて下さい
犬山焼
犬山焼は上絵がメイン
なので、本焼きが済んで、やっと半分程
焼けの度合いは温度 × 時間なので
ガス窯でも時間をかければ
志野は釉が融けるか融けないかの辺りで
じっくりとねらす
それが志野の味になる
瀬戸で磁土は出ない
要するに陶石は採れない
土はその産地で採れた土であっても
調整は必ずしも・・・・
最近の原材料、素材はあまりにも調整したものが多く
釉薬も御自身のところで調合される先生のところでは
普段通り今迄通りの分量にしているのに
今迄と同じ色が出ないこともあるのだとか
30年前の技術流出と100均
このお話は、個人的に可也衝撃的でした
詳しくは書きませんが
桃太郎神社の真実・・・
ある程度形が完成し、削りに入ろうとすると
先生が、ドライヤー
ではなく
電子レンジで白地を乾かして下さる
・・・・
ェエェエェエェエ(゚Д゚ノ)ノ
で、電子レンジ
い、今作ったばかりの白地から
ゆゆゅゅゆ湯気が !!!!!
もう、吃驚するやら驚くやら
あまりに吃驚過ぎて笑ってしまいました
白地から湯気って
若先生によると、30秒 × 2回くらいがベストで
1分だと長過ぎる、とのことでした
いやーほんまに吃驚しましたわ
大量生産のメーカーなどでは普通に行われていることなのだそうです
まあ、良し悪しは置いといてマイクロ波の陶芸窯とかもあるものなー
犬山
犬山には犬山城と茶室如庵の二つの国宝があるけれど
一時期、観光地としての犬山の評判は最悪だったとか
現在では大分評価も良くなってきているようです
高台を削る時、先生御自作のカンナを貸して頂いたのですが
もう、切れ味抜群 !
削ってて、楽しいの。本当に
端材を頂いてきて御自分で作られるそうです
流石でした
手捻りが済んだので、お次は絵付けです
素焼き済みのいくつかのお猪口の中から
好みのものをチョイスして絵付けです
やはりここは雲錦手でしょう
ここで先生が、‘ ヒトデにならない紅葉 ’ の描き方を教えて下さる
まず葉っぱを 3枚重ねて描きます
描く向きは縦 1本に斜めが 2本
葉っぱの形ではないけれど向き的には
| / \ ← こんな感じで。縦 1、斜めが 2
* ← 3枚重なってだとこんな感じ
これの片側が長いイメージですかね
葉っぱ 3枚が描けたら、それぞれの葉の真ん中に葉脈の線を入れます
針状のもので線を削り落とすのですが、削り落とす順番があって
斜めの葉っぱ 2枚を先に削り落とします
その削り落とした 2枚の葉っぱの葉脈の交点から
更に縦向き葉っぱの葉脈を削ります
・・・・
まあ、この図じゃあ、分かり難いですよね 笑
でも、これだけのことで大分紅葉っぽくなります
絵付けも終わり、一通り終わった後作り方のご指導をして頂く
手指の使い方は轆轤も手捻りも、その根っこは一緒、とのこと
大変勉強になりました
釉薬チョイス
織部、御深井、黄瀬戸、赤鉄、うのふ、志野、青磁など豊富です
オイラは黄瀬戸で
支払いを済ませて帰ろうとすると、先生が
先程使わさせて頂いたカンナを 1つ下さる、と
最初は流石に頂き過ぎになるかな、と思い遠慮したのですが
折角のご好意なので有り難く頂戴することに
しかも結局 2本 + カンナ自作用の端材 1本を頂いてしまいました
ありがとうございます
尾関先生、奥様、若先生、可愛らしいお孫さんたち
そして大人しい犬と猫
楽しい体験と御指導、貴重なお話をありがとうございました
写真撮り忘れた orz