7時40分過ぎに家出
今朝方まで調子に乗って夜更かしをしたので
睡眠は 2時間少尉
去年は巨大組織の妨害に遭い不参加と相成った為
今年は少しのむびりと廻らさせてもらうこととす
天気も良さそうだし
故に会場入りも焦るることなく
駐車したのはおまつり会場西手の駐車場
時間的に小学校はもう満車やろな、と端っから諦めて
新幹線の側道を抜けリフレセンターの方から会場入り
最初に向かったのは、上堂智子先生 & 小山陽子先生のところ
場所は例年通り、リフレセンターから直ぐの花・友さん
なのですが、残念ながら上堂先生は急用の為に初日は居られないとのこと
( 2日目、日曜日にはいらっしゃるそうです。それと花・友さんでは
釉薬物も扱われているのでお好きな方は合わせて店内の器もどうぞ )
早速に並べたてほやほやの器を拝見しながら小山先生にお相手をして頂く
小山先生、牛窓のクラフト散歩に行かれたそうで
オイラを見掛けて下さったとのこと
すみません、まったく気付きもしませんで
つか醜態を晒していなかったかが心配です 笑
小山先生の作品は手捻りが中心
オイラも自分で作るのは手捻り派 ( 轆轤がダメなだけ 笑 ) ですが
やはりそこはプロと素人。違うんですよねえ
作る、と 出来たの差
小山先生の刳り貫きの酒器と上堂先生の小振りな片口を頂く
1200円 + 2500円 の3700円
( 今日は以降も基本上代ではなくおまつり価格で書いていきます )
上堂先生の片口は若干の砂気を残しつつ目の細やかな土
細やかな胡麻とやわらかな緋色に落ち着いた土味
普段使いし易く且つ控え目に華を添える
小山先生の刳り貫きの酒器
外側の動きの大きなフォルム、ごつごつとした見た目
そこに乗る力のある胡麻とは打って変わって
内側のきちんと整えられた形と殊に水気を帯びたときに見られる
緋襷のやさしく温かな橙色
側面と高台の抜けと緋襷の対比、口辺のカセ胡麻の剥げ
掌に感じる重み
女性作家らしく、いえ、女性作家さんの中でも一際に
使い心地に徹した酒器
朝一でお邪魔した甲斐感が満載の酒器です
2番目に向かったのは天野智也先生
オイラよりも年上の方なのですが、お若くて人懐っこいところは
まったくお変わりになられない
場所はリフレセンター前の道を伊部駅に向かい、不老川を渡って右手
白壁の蔵のところで土塀に囲まれた中での出店です
今日頂いたぐい呑みは4000円のもの
先生の作品の一番の特徴は
土の持っている色を見事に引き出されていること
若手では珍しく、土のブレンドをされないで、です
窯焚きのコントロールは経験を詰まれ
窯詰めの工夫は生半ならぬもの
ある意味で、一番真っ直ぐに土と向き合われておられる
土味に、その手段方法の手練の豊富さとは別に
真っ正面から切り込んでおられる
本日頂いた酒器も当然にそういう逸品なのですが
この酒器は更に、立てて窯詰めされていたものが
意図せず倒れてしまったもので再現不可の焼けのもの
胡麻の色は緑、白色が中心で、その質感は焦げの質感から
一気呵成の変化に富み、そこから落ち着いたトーンの奥に
明るい艶を見せる緋色、そして再びそれぞれがお互いに少しずつ
別な方向に流れている玉垂れへと大変化を遂げる
殊に美しい緋色をバックに
流れの部分は白く先の釉溜りのところが黒になった玉垂れの
おおらかな美しさはどこか桃山の色を感じさせる
三番目は澁田寿昭先生
伊部駅から 2号線を渡り左手の斜めに延びる道を暫く進むと左手の場所です
銀座での個展はこういったご時勢ながらも善戦された御様子
現在は窯焚きの調整 = 作品作りの期間に悩まれているそうです
来年の年明け後暫くの個展に合わせて
窯を焚かれる心積もりでおられたのですが
フランスの作家さんが春に来日予定で今回は窯焚きもされたいとのこと
そうなると当然、後の窯の方の製作期間の確保が難しい
作家への想いと拘りが人一倍お強い先生にとっては
可也製作日程の調整に悩まれる所です
今日は酒盃を頂戴しました。3000円
これまでは酒器の中でも酒盃は少し頂くのを控えていたのです
基本下戸守のオイラなので、酒器といっても呑むのは
というよりも飲むのんはコーヒー紅茶緑茶に玄米茶に焙じ茶くらいのもの
使い道が・・・と言った理由
ただ、これだけの酒器に囲まれて生活しているのに
酒の味が分からないというのも情けなく
最近は美味い酒の味くらいは知っておこうかと
チビチビとやっているのですが
本っっっ真にチビチビ 笑
300ml が一月半でなくならない 笑
なので酒盃をもう少し増やしても使い所もあるであろうかなと
さて酒盃ですが見込みの側は落ち着いた美しさ
濃く明るく美しい緋色にその周囲の口辺にはカセ気味の黄〜青っぽい胡麻
対して高台側ですがグレイッシュな青、グレー、茶色にピンク掛かる紫色で
ボコボコとした焦げの胡麻と貫入の美しい明る目な茶色のビードロという
豪快で華のある色相い。但し酒盃ですので見た目のボコボコ感と
実際の指先に感ずる手触りは別です
きちんとお手入れがされております
形、削りの仕事などはいうまでもなく
お次です内田和彦先生
場所は澁田先生のお隣、目印はお似合いのテンガロンハット
本日の展示は先生定番の仕草、表情が豊かな蛙シリーズと猫シリーズ
それから更なる拡がりを見せる銀彩シリーズが中心
以前から気になっていた銀彩の三日月模様のお皿を拝見
一枚一枚、黒釉と銀の三日月部分の質感と照り具合が違い
画像よりも実際に見るものの方が全然にいい感じです
四寸で2400円のものを頂戴しました
この銀色三日月のお皿
先生ご自身は黒の釉はマット気味、三日月部分は少し艶を出して
といった感じを狙われているそうなのですが、なかなかに
丁度今日オイラが頂いたものがそんな感じのものになるのでしょうか ?
そのタイプのものの方が見た目使い勝手共に感じがよいかな、と
ただこればかりは使われる方の好みに千差万別がありそうですし
銀彩部分の変化のスピードも使用頻度や置き場で様々とのお話なので
内田先生にとっても相当に悩ましいところなのではないでしょうか
おまつりに行かれる方は遠慮なく使う側からの意見を
先生に伝えてあげて下さい
そう、先週金沢のかなざわくらふとマルシェで
文字盤に金箔をあしらった時計を見た折
それは、色味の違う金箔銀箔をストライプ様に貼ったものだったのですが
低温でゆっくりと行いますと説明して下さった銀彩の硫化処理で
同じ様な文様を表現できないものですかね ?
あまりやり過ぎると五月蝿い感じになってしまう気もしますが
色違いの金箔のストライプが中々にきれいだったのですよ
続いては少し会場を眺めた後、中平美鈴先生です
場所は例年と変わらずに駅からメイン通りを突き当りまで進み右折
陶吉さんの道路を挟んだ向かい側に出店されておられます
やわらかで品の良い物腰とお人柄
当に本当の意味での ‘ 備前焼小町 ’ な女性
今年は使い勝手が良さそうでお値段もかなりリーズナブルな器が中心
といいますか酒器も日本酒系はほとんど・・・そういえば
上堂先生のところもいつもより少なめだった気が・・・
あーそうだ、お邪魔は出来なかったけど、先月に倉敷・中央画廊さんで
咲楽のグループ展をされたばかりだからか
まあそれは当然といえば当然のお話ですね
頂戴致しましたのは、面取りの酒器、1000円です
焼けは濃い緋色の器胎に黒黄グレーの胡麻
面取りをより口当たりが良くなるように変えられたもので
こちらは試作品、プロトタイプとのこと
プロトタイプなので一点のみ
底部分の上げ底様の丁寧で大らかな削りもよいですし
そこに一番土味が出ています
お次は渡邊琢磨先生
場所は駅からメインストリートを突き当りまで進み右折
暫く歩いて道路右手。旧安達酒店前
ご挨拶を済ませた後、酒器を拝見しながら
うん ?! 今日は奥様が一段と若々しい、と思ったら
上のお嬢さんでした ////
先生の奥様がお綺麗で若々しい方であるのと、声がよく似ていること
更に血筋と子供の頃から手伝っておられた為でしょうか、若いに似ず
接客がなかなか板に付いていらっしゃるので
( 先生の仕込みな気もしますが )
本当になんの違和感も感じないまま、奥さんだとばかり思っておりました
お詫びして、訂正致しません
本日も先生の幅広い知識と話題でお相手して頂き
頂戴しましたのんは、隠し玉 ? の青の自然練り込みの鎬の酒器
5000円です
色とりどりの青色の中に緋色、胡麻も黄や緑黒と
自然練り込みの模様と焼けの色味が渋く美しい酒器
水気を含んだときに美しさが増すのは備前焼では当然のことですが
この酒器のその変化の度合いは一際です
その後、安田龍彦さんです
場所はマルナカさんの北側の道をメインストリート方面へ進むと
左手に土器ことよ先生が出店されているところの奥の建屋の 2階です
今年は 2階に上がる階段の 1階入り口のところにも展示されておられます
気に入った酒器があったのでそちらを頂くことに決めて、2階へ
挨拶の後 2階の作品を拝見していると、いらしていたお客様を紹介して頂く
今日寄らさせて頂いた けらもすの先生方のところで
何度かお見かけした方
けらもすの先生方とは、腐れ縁で、と冗談交じりに仰られていました
またお会いしましたときは宜しくお願い致します
頂いたころがしの酒器、2000円
胴が抜けの部分の淡い茶色の土色、オレンジ色から
灰黒、黄、茶、白っぽい灰色の胡麻の部分へと滑らかなグラデーションを見せ
鋭さを抑えながらもキチンと削り出された高台は端正になり過ぎず
焼けの色、小まかめな胡麻ととても似合っていて
また穏かな動きを見せる胴の箆目とは対照を成しています
朧のように浮かびながらも、水気を含むと
目によく映える見込みの鮮やかなオレンジが殊に美しく
一通りお目当ての作家さんのところを廻ったので
マルナカでお弁当を買う
車まで戻り一時戦線離脱。13時前
結構脚が疲びれている、つか痛いかな 笑
その後再び伊部に戻りパトロール
午後はなんにも買わず
今年はお天気にも恵まれて近年では
来場して下さる方が多い方じゃないかなあ
ただ出店される作家さん
特にノット陶友会の方が弱冠だけど減った様な気がする
まあ隅から隅まで角淳一した訳ではないので一概にはいえないけど
それからギャラリー、作家さんにおいても
釉薬物が少し増えてきた様な気がする
個人的にはそれもありだと思ってます
ただ出来うるなら備前焼と名乗れるのは
備前の土を無釉焼き締めで焼き締めたものということを継いでいって欲しい
土味への拘りを捨てればすべてが終わる
備前の様に、そのほとんどが無釉焼き締めで ‘ 成り立っている ’ 産地は
世界的に見ても稀有な存在だから
他に気付いたことなど
獅子堀達先生が以前と別な場所、メイン通りを駅から進むと左手奥の方で
出店されておられました
コントラストの効いた酒器もよいですし
グラスもお勧めです
獅子堀先生のグラスはガラスのグラス以上に ‘ グラス ’ ですよ
備前焼小町が伊部の町並みを歩いているのを初めて見た
あ、ガチャ
ガチャガチャ、備前焼の
回しましたですよ
出てきたのは・・・・ヘアゴム !
渡邊先生作のヘアゴム
このヘアゴム、流石渡邊先生
2つ入っていたのですが、一つはきれいな明るめの緋色の梅の花形
もう一方は自然練り込みの青の桜花形というなかなかに拘りの品
プレゼント用にさせて頂きます
場所は・・・・一応ネタバレ禁止らしいので・・・
小西陶蔵さん 2階ギャラリー
花器と生けられた花
華道って本当に凄い
ああ、総合芸術なんだ、と感動させて頂きました
今年は本当にお天気もよく Tシャツ一枚での〜んびりと見て廻り
楽しめました
作家さん窯元さんをはじめ、地元の方々
ボランティアでお手伝いをしてくれている備前中学の生徒さん達
備前焼まつりに携わられている方々
本当にありがとうございます