一昨日だったか、車の荷室のドアを開けた時に
パタパタと、蝶が落っこちてきた
見ると、片方の翅だけが無残にもボロボロになっている
鳥か何かに襲われたのだろう
飛べないのでは、生きてはいけまい
隠れるところのない
真夏のアスファルトの上に放っておくわけにも行かず
何とか草陰に連れて行ったのだが
車に乗り込んでからそちらの方に目を遣ると
自ら開けたところに出てきていた
昨日不図この蝶のことを思い出し
男女の仲と似ているかな、と考えた
恋愛、であるはずなのに
駆け引きばかりや、それこそ勝ったの負けたのといった
恋愛をすれば、この蝶の翅のように
片方ばかりが傷ついて、ボロボロになってしまう
そうなってしまえばもう、蝶は飛ぶことが出来ない
大切なのは両方の翅が
健やかであること
大事なのは互いの気持ちがどうであるかということ