京月窯さん !

む・・

寝過ごした !

慌てて荷物をまとめ身支度をしマンガ喫茶を出る

結句、電車 1本遅れる

 

福島で飯坂線に乗り換え

医王寺前で下車

8時半前

ギリギリ

 

山頂の辺りに雲の掛かる山並み

夏空と果樹の葉の緑の中を

やや急ぎ気味に歩く

 

1分程遅刻してしまったが ( 申し訳ありません )

無事に今日体験をさせて頂く

京月窯さんに到着

コーヒーを頂きながら

私はまったく作りません、スポークスマンです

と、仰られる御主人さんにお話を伺う

 

震災、原発事故から僅かに

― 勿論、被災された方にとっては僅か、ではないのですが ―

元の地を離れることを余儀なくされ

そこから焼き物屋としてだけではなく、生活の基盤から

僅か 9年半でここまで立て直すことが出来たのは

この御主人さんだったからだと感じる

私はまったく作りません、スポークスマンです

と、言われた時に伝わる

謙虚さと矜持と覚悟

 

奥様の 近徳 京月窯 十五代窯主、近藤京子先生に

工房に案内して頂き、体験を開始

手捻り 500g 1400円

送料が岡山で 1100円

土は瀬戸と信楽の土で、半磁器のようなものです、との事

 

経験があるので一人で好きな様に作らせて下さる

作るのんは本日も

お抹茶碗という名のフリーカップです   笑

果樹の緑に囲まれた窯元さんで

遠くの夏空を眺めながら心静かに

土弄り

贅沢な時間です

 

作り始めるもある程度のところで一度潰して作り直し

二度目は順調に

夏は乾くのが早いので

オイラの様に無理矢理に削り迄するタイプには

ほんに良い季節です

 

途中冷たくて美味しいお茶の差し入れで一服

 

二時間弱で半筒茶碗完成 !

オイラにしては大上出来な感 !

 

100g程 土が余っていたので

ぐい呑みでも・・・と思ったが

既に気力が残り少ないし

お抹茶碗の出来がよろしかったので

これにて

すると支払い時に、少しおまけして下さいました

ありがとうございます

釉薬はお好きなのを選ばれます ?  と聞いて下さったのですが

珍しく、お任せで  とお願いする

 

実は京月窯さんの釉は総べて近藤先生の自家調合との事

従来の大堀相馬焼の釉では料理に合わせ辛い

との考えとも相俟って

数種類の釉薬を調合されています

京月窯さんの H.P. を見て頂ければ分かると思いますが

桃源郷天平の甍、桃緑、紫彩

美しく、そして雰囲気のある釉です

そして他にも赤い釉 ( 辰砂ではないそうです ) や青い釉

油滴の様な感じのものも置かれていました

若しかすると今後まだ増えるのかもしれません

 

自家調合ということで同じ釉であっても

一つ一つの釉の表情の違う、一点物

なので体験後に購入するものを選ぶ時、結構迷いました

( 天平の甍の注器 2750円 を頂きました )

 

現在、工房の広さも十分とはいえず

設備も最低限のものです、と言われる近藤先生

しかしながら、その表情は

再び焼き物を作ることが出来る喜び、楽しさ、に

包まれている様に感じられ

また協力して支えて下さる周りの方々への感謝と

そのことに対しての責任を感じておられる様に見えました

その様なものが作品に表れないはずはありません

 

凍らせて下さっていた水を飲みながら

今度は京月窯さんの前の道を平野駅に向かって歩く

京月窯さんありがとうございました

 

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