チャグチャグ馬コ初詣

バスを降り小雪の中を

トポ歩く

目的地に中々辿り着かない

道を間違えたか・・

さては大雪の為中止に ・・?

強く冷たい大気が

色々と鈍らせる

 

やっと少し先にこんもりと

杉の木立が見えてくる

鬼越蒼前神社だ !

神社に近付くにつれ徐々に

着飾った馬達が見えて来る

 

チャグチャグ馬コ初詣 !

チャグチャグ馬コ

行われるのは六月

その為西日本人のオイラには

縁のないものと思うていたのだが

年始にこのような

素敵な行事が行われていたとは !

まったく気が付かなかった

お陰でチャグチャグな馬コ達と

出会えることが出来ました !

因みにこのチャグチャグ馬コ初詣は

2002年の午年から始められた

行事だそうです

21世紀に入ってからの

新たな行事ですが

チャグチャグ馬コの雰囲気を

味わうことが出来る行事だと

思います

 

9時半スタートで

到着したのが9時半過ぎなので

ギリギリセーフでした

 

神社に着くと直ぐに

チャグチャグな馬コさんを

写真に収める

 

何枚か撮影した後

忘れぬ内にと初詣

3年前が宮城の鳴子のこけし神社

2年前が会津城の鶴ヶ城稲荷神社

昨年が山形の諏訪神社

東北初詣シリーズは続く

 

元日早朝の為か

強い寒波の所為か

思っていたよりも人出は多くなかったが

写真を撮るには寧ろ都合がよい

 

農耕馬の逞しい体躯が

きれいな飾りで彩られている

力強く逞しい脚

きれいな毛

やさしい目

馬上の子供や馬の手綱を引く女の子達の

初々しい表情

惹き込まれる様にシャッターを切り続ける

 

この馬達と人間達の関わり合いを

目の前にすると

東北の先人達がどの様に馬と接し

どの様にして馬と共に暮らし

生きてきたのかが

強く伝わって来る気がする

昨日の男鹿のなまはげ同様に

こうした風習習俗を

今に、守り伝えて下さっていることが

どれ程に有り難いことか

 

「 江戸のうどんは、真っ黒で塩っ辛ぉて

  食えたもんやない 」

そんなことを言うてると、後から

「 あいつの親父は播州赤穂備前岡山や 」

と、他の者に笑われるという話がある

江戸と大坂では住んでいる人間が違う

大坂は商人の町

下働きの者は別としてお店の主が行くような

老舗の料亭では、頭脳労働者故薄味の物が

好まれる

対して江戸は職人が多かった

汗をかき身体を使って働く職人達は

塩気の効いた濃い味付けのものを好む

また水も違う

関西の方が江戸と比べると水が軟らかい

関東だと硬い

硬いと昆布出汁が少し合いにくいし

前述したように濃い味のものを好むこともあり

鰹出汁が好まれる

それに醤油も違う

お出汁がメインのお出汁なのか

それともお出汁が風味付けの為の

おつゆなのか

要するに住んでいる人間、気候風土の違い

文化、食文化の違い

それやから、ただ

お互いの文化を認め合うて

それぞれの味を味おぅて

楽しんだらええのに

自分とこの文化の方が上や

みたいに言うてる

なんで互いの文化を認め合われへんのか ?

それは、あいつが親の代で

大坂に出て来た二代目やからや

二代目やからまだ自分とこの文化が

身ぃに付いてへん

自分とこの文化もちゃんと分かってへんから

互いの文化の違いも分からへんし

互いの文化をよぉ認め合わへんねや

言うなれば、江戸っ子は三代目から  と同じで

浪速っ子も三代目から  と、いったお話

 

三代といえば、七、八十年~百年

企業でいえば老舗にあたる

その土地の文化が身に付く迄には

それだけの年月が必要なのだ

私達の先人達は文化というものに対して

それだけの見識、了見を有していた

対して現代の我々は

文化、風習を守り伝えることを

安直に捨て去る

若しかすると、捨て去るもなにも

元々一つの文化をも

身に付けていないのかもしれない

 

十一時前この素敵な行事は終わりを迎えた

僅かな時間ではあるが

馬達と繋がっている様な気がした

この南部の先人達が築いた

馬と共に暮らし、生きる文化を伝える

チャグチャグ馬コという風習が

これから先も守り、伝えられていくことを

祈りつつ、蒼前神社を後にした

 

バスが年末年始で少ないので

結句バス停を五つ程も歩く

 

バスに乗り盛岡駅

駅ビルは元日休業

むーーん

ちょっと考えた末に

今日で東北をお暇することに

もう一日くらい居りたかったけど

4日から仕事やからなあ

直ぐに電車に乗り込み

寝る !

 

途中、踏切の故障で

電車が止まったものの

一ノ関、小牛田、仙台、福島、郡山

新白河、黒磯、宇都宮と乗り継ぎ

日付が変わる前、無事大宮に到着

 

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