遅勤最終日が終わって帰宅
日付は既に土曜日
玄関を開けると宅配便 !
昨年の12月30日に体験でお邪魔させて頂いた
萌木窯さんの体験作品です !
( で、ここから先
実は書かせて頂いてよいものだろうかと考えたのですが
書かせて頂く事に致しました )
宅配便を自室に持ち入り、まず深呼吸をしてから
開封・・・
中に、お手紙が
・・・・・・・
!!!
な、ななななななななななななんと !
体験作品の釉薬は藁灰釉です
と、体験当日に三井先生は仰られていたのですが
そのお手紙には
抹茶碗と小皿はすももの釉薬で
ぐい呑みは巨峰の釉薬です、と書かれているではありませんか !!!!
もう、本当にありがとうございます
狂喜乱舞でございます !!!
三井先生が、「自分の表現は、釉薬です」と仰られていた
その釉薬、なのです
オイラの拙い作品をその様な大切な釉薬で仕上げて頂き
唯々々、感激の至りです
きっと年末年始にぼっちで旅するおっさんを見て
可愛そうに思って下さったのでしょうか
( 本人は気にもしていません 笑 )
本当にありがとうございます
( 前述の通り、書かせて頂いてよいものだろうかと迷いました
何故かと申しますと、このブログを見て、私も葡萄の木の釉薬で、とか
僕はすももの木の釉薬がいいです、なんてことを言う人が
居ない、とは言い切れないからです
勿論、私自身一言もその様なお願いはしていませんし
体験は藁灰ですとお聞きして正直一瞬、葡萄の木の釉じゃないのかぁ
と、思いはしましたが、元々藁灰釉は好きな釉薬ですし、それに
三井先生の作られる藁灰釉なら、間違いはあるまい !
と楽しみに思っていたのです
そればかりか今回、萌木窯さん という空間で三井先生御自身に
教えて頂きながら体験で作陶させて頂いたことや体験後に購入した
萌木窯さんの葡萄の木の釉の器から教えて頂けること、だけでも
十分過ぎること、と思っているのです
今回の体験作品の仕上げは
三井先生が純粋に、お心遣いでして下さったことですので
くれぐれも先生にご迷惑をお掛けするような事は
慎んで下さいます様、お願い申し上げます )
さて、その釉薬ですが
まず、すももの木の釉薬
春の萌木の色をそのまま釉薬に頂いたのかと思わせる
明るい萌黄色
華があり、また貫入の美しさは一際です
それから葡萄の木の釉薬
美しい赤味のある紫のガラス質と
淡い萌黄色、それから薄い水色
これらの色が織り成す景色は
ぐい呑みの景色とは思えぬ程にダイナミックです
そしてそこに更なる色を添える青白い窯変が素晴らしいです
三井先生、萌木窯さん誠にありがとうございました
( 以下は 3/12 に追記です )
三井先生のお心遣いに、流石のオイラも
礼状くらいは書かなければ、と礼状を送らさせて頂いたのですが
先生の方からお葉書を賜りました
少しだけですが、頂戴したお葉書に書いて下さっているお言葉をば
まず、すももの木の釉や巨峰の木の釉を
掛けて焼いて下さったことについてです
( 「 」 内が先生のお葉書からの引用になります )
三井先生はオイラが一生懸命作っていたのを見て
「私も何か出来たらと思」って下さり
思って下さったばかりでなく、本当に
「私の色を掛け、勝手に焼かせて戴きました、すみません。」
とのことでした
そして、そればかりではなく
「つくられた器を使い込み、更に完成度をあげて下さい」とまで
日本の自然を素材とし、伝統的な技術に拠って立つ実用の道具
美しい道具。その中で、謙虚に、飽く迄も謙虚に表される
三井先生御自身の表現である釉薬
不図、あることを思い出しました
才能とは天から賜ったもの。それ故にその才は
天下の為、人の為に役立てるものである、ということを
若しかしたら、三井先生の仰られている ‘ 表現 ’ というのは
自分の為にするものではなく
自然から戴いた美しい色を自然や世の中に返す
というものなのかもしれません
私のような者には本当に過分なお心遣いです
三井先生、ありがとうございました