神業

網野善彦氏 著

「日本」とはなにか

310頁より

いずれにせよ、漆の栽植、採取、漆器の生産は

列島社会にきわめて古くから広く行われており、

中国大陸の技術を継承した職能民によるすぐれた工芸品は、

こうした基盤の上にはじめて花ひらいたものと考えなくてはならない。

神業といわれる職人芸はけっして孤立したものではなく、

ふつうの人々の広範囲な技術を背景に持っていたのである。


もちろん現代でもそのような業を持たれている方もいらっしゃるけど

今の日本では相当に難しいことだな