昨日に続き白洲正子さんの 「 縁あって 」 より
天着連、の中の森賢吾という昔の大蔵省の財務官のお話
( 以下要約と引用 「 縁あって 」天着連 260頁部分より )
氏は外国人と重要な交渉をする時には、普段は洋服であったが、
必ず黒紋付の羽織袴を着て行った、という
いつもと違う氏を見た交渉相手は、ぎょっとし
ぎょっとさせれば交渉は一本取ったも同然、と
また氏は、話が不利になって来ると
一種独特の言いまわしとアクセントで、
「 世界の国のこの部分では ( 東洋のこと ) 、そういう考え方はしない 」
と、はっきりと彼等とは言葉も風習も違うことを指摘して ゆずらなかった
正子さんは
今、私達に欠けているのは、そういう矜持と演出ではなかろうか。 と
( 要約と引用ここまで )
白洲正子さんがこの文章を書かれた時よりも、その欠け方、は
更に酷くなっている
国として当たり前の事
ひとりの人間としてどの国においても当たり前に行う事であっても
隣国共が難癖をつけただけで、然も悪いことをしているかの如く
非難を始める
( 勿論、白洲正子さんの書かれた意図はこの様な狭義のことではないが )
サンフランシスコ講和会議の時の行動から学べば良い、と書いたが
この矜持もその時の話から学べるだろう