骨で動くというのはこういうこと ?

何年前のことだったか

夢であったのか、寝惚けていたのか

霊であったと言ってもよいのか

分からぬが

所謂、霊的な体験の様なものをしたことがある

 

夜中に目が覚めた

目が覚めたのか、目が覚めた夢であったのか

分からない

女の声で、ぁ---- と聞こえる

聞こえるといっても、耳から聞こえるのではなく

身体の中から、延髄の辺りから聞こえてくる

1m 程のところに、女の人が居るな と感じた

その瞬間

顎が、カクカクカクカク 勝手に動き出した

後で思い返してもみたのだが、痙攣といった類のものではない

筋肉には全く力が入っておらず、骨だけが動いていた

下顎が勝手に上下して、歯と歯がぶつかり合い

カッチャンカッチャン聞こえてくる

まるでしゃれこうべが笑っているかの様な状態で

そのカッチャンカッチャンをどこか人事の様に聞いていた

そしてそのまま気を失ったものか、再び眠りに落ちたものか

何れにしても、数日もせぬ間に忘れていた

 

それから何週間か何ヶ月か経ったのかは分からないが

ドライヴに出かけた

ドライヴといっても単なる暇潰しのドライヴで

目的地なども特にないドライヴ

そのような時、当時はよく地図を広げて

ここの神社、とかこの滝といった具合に

適当な目的地を見繕ってドライヴに出掛けていた

 

その日は A 町の神社を目的地に選んだのだが

地図に載っているといっても小さな神社であったらしく

幹線道路から神社の方へ入る道がよく分からなかった

まあ元々、その神社に行きたかったという訳でもなかったので

そのまま A 町を通り過ぎ、津山まで行って

そのまま折り返し、また A 町迄戻って来た

そこで休憩がてらに自販機で買ったジュースを飲んだ

 

そういやぁ、神社に行くとかようたっけ

不図思い出した

地図を広げ

最初のとかぁ、よぉ分からんかったけぇ、別な神社でえかろう

と、考え、今度は同じ A 町でも道筋の分かり易い神社を選んだ

少し迷ったが、選んだ神社に到着

日は大分に西に傾き夕闇が迫りつつある

 

普通は表からお参りするのだが、表側の石段の周りには

田んぼがあるばかりで、車を止められる様な場所がない

仕方なく裏手に廻ると、裏手は竹薮になっており

車を 3,4台止められるスペースがある

そこに車を止め、竹薮の中の土と木で作られた階段を上っていく

 

階段を登りきったところで、ちょっと戸惑う

前日の台風の所為なのだろう、丁度竹薮が切れて境内へ入る所の竹が

二、三本折れて、境内への道を塞ぐような格好になっている

・・・入るなってこと・・・とも考えたのだが

折角来たんじゃし、と境内に入った

 

境内の中は、数ヵ所に落ち葉などが纏められきれいにされている

地元の方が台風の後片付けをされたのだろう

幾つかある祠の中の一番近くにあるものに手を合わせてから帰ろう、と考え

祠の段を登る

・・中に、女の人が居る・・・

そう思った瞬間に、膝がガクガクガクガクと震えだした

え !?

取り合えず、祠の中の女性に手を合わせ

お騒がせして申し訳ありませんでした、と心の中でお詫びし

祠の段を下りた

下りたところで、ピタッ と膝の震えが止まる

祠の段は二、三段

最初に登って来た竹薮の階段とても二、三十段程のもので

膝がガクガクと震える程でもない

もう一度 祠に手を合わせ、お詫びをする

 

もう一度 境内を見渡す

田舎の小さな神社で、特に何もない

辺りは既に暗くなり始めている

さて、帰るか と元来た道を歩き出す

 

一瞬無意識になっていた

あれ ?

意識が戻ってから無意識となっていたことに気が付く

無意識になっていたことに気が付くと同時にまた

自分が何かを食い入るように凝視している、ことに気が付く

俺はそんなに、何を見とんねん ?

ぐぐぅぅぅっと、凝視している

それは、石   だった

寄付をされた方のお名前や寄付をされた金額が彫られた石の

土台になっている石

形はきちんとした形ではなく、自然石に近い形の台になっている

その石をぐぐぅぅぅぅっ   と凝視している

石を凝視していると気付いた瞬間

やばい

と感じた

こいつは人の一人か二人殺している

そんな、やばさを感じ、感じると同時に、これが地縛霊かと

 

とにかく急いで車に戻る

地面から手が出てきたり、背中を押されるかもしれない

そんなことを考えながら

後ろを振り向き足元を見ながら、急ぎ足で車に戻る

車に戻りエンジンをかけ、急いで車を出す

幹線道路に戻ったところで、やっと人心地付いた

 

人心地付いてやっと余裕が出来たからだろう

不図思い出した

あの、祠の女の人・・いつか夜中に来た女の人・・・

 

 

まあ、思い込みっちゃー思い込み

びびってそんなことを感じただけ

なのかもしれない

ただ体験した本人は今でも時々思い出し

思い出したときにはよく、気配のようなものを感じる

 

以前に養老孟司先生の御本の中で

元々仏教では、霊というものはそういう現象だ

という捉え方をしていて、その現象が霊か如何かなどということよりも

その霊現象をどのように受け止めるのか、の方が大事

といった意味のことが書かれていた

 

で、今回このことを思い出したときに

最初の顎がカクカクというやつが

あれ ? 若しかして、骨で動く、というのはこういうことじゃね ?

と、今更ながらに気が付いた

 

気付くのが遅過ぎだろ >> 俺  笑

 

 

 

山陰線

 

 

 

                     朝

                     日    山

                田    に    陰

                土    輝    線

                草    く

 

 

 

 

竹原、萩旅

初日  ( 土曜  25日 )

相も変わらずに準備や下調べにけりをつけたのは

3時過ぎ  笑

ちょこっとだけ寝る

始発に乗ろうとするがチグハグな流れと感じたので

電車を一本後のものにする

 

山陽線を西へと向かい、糸崎で呉線

9時過ぎ竹原着

道の駅たけはらで少し土産物を拝見

10時から陶工房風土さんで手捻りをさせて頂いた後

( 詳しくは 2日前のブログを見てくださいませ )

帰り際に岩川先生が、竹原の町が一望出来ます と

教えて下さった西方寺にお参り

良い眺め

 

時間はなかったが、その後も保存地区を少しだけ散策

竹原まちなみ竹工房さんに寄り

竹細工の作品の美しさに目を見張る

茶托を一つとマドラー一本を購入

どちらも竹の美しさが・・なんとも言えぬお品です

2つで 700 ~ 800 円くらいやったかな

 

少し急ぎ目に竹原駅へ戻り、13時過ぎの電車に乗り

三原迄戻りて、山陽本線を更に西へと向かう

20時前に下関に到着

スーパーで食料調達後、駅近のカプホ

 

2日目  ( 日曜  26日 )

山陰線で萩を目指す

萩の吉賀大眉記念館さんにて手捻りで

抹茶碗とパキラさん用の植木鉢を製作

満足 ! ( 詳細は昨日のブログで )

 

松陰神社にて土産物購入

夏みかんしっとりタルトと夏みかんジュレチョコレートの 2つ

値段も手頃で、割り合いに夏みかん感も感じられるので

職場などへの土産物としては良の部類かと思います

合格 !

 

松陰神社から歩いて人丸窯さんへ

道々の草花がとても美しく

山本京山先生が昨年 11月に廃窯されたとのことで

ご挨拶に伺った次第

お身体は大変そうでしたが、お気持ちの方は確りとされておられ

安心致しました

奥様に萩を案内して頂きながら、駅迄送って頂く

まことにありがとうございました

 

14時半過ぎの電車に乗り、広島へ

途中、岩国の乗り換え時に

本を忘れた模様 orz

 

広島にてカプホ

 

3日目  ( 月曜  27日 )

6時半過ぎの電車に滑り込もうとするも

人、多過ぎ

一本後にする

 

10時半頃、上道着

片付け、買い物などを済ませたり

不在票のあった荷物などを引き取りに行ったりで

あっという間にお仕事の時間

ぷへ

 

今回も楽しい旅でした

 

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一段目 山陰本線 下関 ~萩間  特牛はこっといと読むそうな

二段目 椿 萩にて   竹原の竹細工 ( 茶托とマドラー ) 猫 萩にて

三段目 萩 人丸神社     東萩駅     朝の広島

 

 

 

 

萩 !

5時 39分、下関から山陰線の始発に乗る

8時 31分、東萩に到着

まぁーるバスに乗り、吉賀大眉記念館さんへ

予約はしていなかったのだけど、空きがあるとのことで

手捻り ( 2個製作、3000円の方のコース ) をさせて頂くことに

 

支払いを済ませ、体験の準備をして下さっている間

展示されている古萩などを拝見する

大道土が見つかる迄は小畑 ( 吉賀大眉記念館のある辺り ) の土も

使われていたのだとか

土が違うのか・・・知らなかった

 

暫くして準備が整いました、との事で

早速に体験開始

土は大道土に見島を入れた所謂、萩の土とのこと

今日作るのんは、抹茶碗とパキラさん用の植木鉢

経験有りという事で、好きな様に作らせて下さる

 

少し後から女性二人が体験に来られる

千葉と東京から来られたそうで、昨晩は浜田で夜神楽を見て

今日は萩で陶芸体験だとか

その後にも広島から女子二人が体験に来られる

昨日の竹原でも女性二人で保存地区に来られている方がおられたけど

やっぱり女性の方が元気なのですかねえ

 

11時過ぎ、体験終了。2時間弱

途中、抹茶碗を外で乾かして下さったので

多少いつもよりも削れたと思う。助かりました

満足です

千葉と東京から来られた女性も良い感じの片口を作っておられました

コテを楽しそうに当てていたのが印象的でした

楽しまなきゃね、体験やワークショップは !

 

再びまぁーるバスに乗り、松陰神社

と言っても、時間がないので土産物漁り

夏みかんしっとりタルトと夏みかんジュレチョコレートを購入

 

のむびりとカメラ片手に人丸神社の方へと歩く

人丸窯さんが昨年廃窯されたとのことなので

ご挨拶だけでも、と伺わさせて頂いた次第

玄関先に飾られた花のやさしい美しさが心に残る

 

中に上げて頂き、京山先生、奥様、学先生と共に

5年程前、地元のテレビ局にお三方がインタヴューを受けられた

萩マラソンの DVD を観覧

お身体に障ってはと 2,30分程の心算が

1時間ほどもご一緒させて頂きました

ありがとうございます

京山先生はお身体が大変そうではあったけれど

お気持ちの方は確りとされていて、安心致しました

 

奥様に東光寺の桜や先生が走っておられた辺りなどを

案内して頂いた後駅まで送って頂く

お土産にと荒川蒲鉾店の魚ロッケや蒲鉾まで頂いてしまい

誠に忝く

萩は魚の美味しいところですからね、お味も

大変に美味しゅうございました

本当にありがとうございました

 

14時半過ぎの電車に乗り広島迄

広島泊

 

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上段  東萩駅前         吉賀大眉記念館 体験作品

下段 萩 人丸神社

 

 

 

 

陶工房 風土さん

6時前の電車に乗り、山陽本線を西へ

糸崎で呉線に乗り換えて 9時過ぎに竹原に到着

予約した 10時迄には、少しばかり時間があるので

道の駅 たけはらへ行き、土産物などを拝見

竹細工がとても美しかったです

 

頃合いに道の駅たけはらを出て、町並み保存地区へ向かう

町並み保存地区は各地にあるけれども

ここ竹原の保存地区はなかなかに雰囲気が良く

慌ててカメラを取り出す

家々の壁に下げてある 竹製の花入れが

大変に素敵だ

 

旧笠井邸を過ぎて直ぐ

本日体験をさせて頂く陶工房 風土さんに到着

戸を開けると岩川智子さんが既に準備をしていて

迎えて下さる

 

挨拶の後で直ぐに体験開始

あちこちで体験をさせてもらっている旨の話をすると

先生の方から、折角ですから西条の土でされます ?  との

ありがたいご提案を頂戴する

勿論、ご提案頂いた通り、西条の土で体験をさせて頂くことに

西条の土は少し荒い表情の土なのだが、それでも

どこかに穏かさ、優しさを漂わせる土で

実は下調べで体験をさせて頂ける所を何軒か調べた折

岩川さんのこの ( 西条の ) 土の作品が気に入って

こちらに決めさせて頂いた次第だったので

それだけでテンションが、ぐぐっと上がる

 

岩川さんは竹原ではないが地元広島の御出身の方で

広島の短大で 陶芸を学ばれた

ただ短大では実質 1年程の期間しか学べず

丁度、陶芸が面白くなってきた頃に止める事になってしまっ為に

社会人になってからもいくらか製作を続けられておられた

そうしてその内にこの世界へすっぽりと入り込んでしまわれたそうで

現在は食器を主に作っておられる

書庫を見ればその人が分かる、ではないが

他の作家さんの食器棚を見てみたいです、と仰られる程に

好奇心旺盛、研究熱心な方で

また元々は絵画をされていたり、着付けもなさったりと

教養の幅が広く、まことに聞き上手なお方で

私にしては珍しく、終始あれこれと会話までも楽しませて頂き

調子に乗って生半な自説を喋り過ぎて

御迷惑ではなかったか、と後になって冷や汗をかいた程

 

竹原についてもいろいろと教えて頂いた

竹原は塩業と竹細工で栄えた町で

殊に塩業は幾人もの ‘ 浜旦那 ’ と呼ばれる

浜持ちの旦那衆を生み出した程で、赤穂と並ぶ塩の産地だったそうだ

飛騨では、塩が来た との意味で

竹原が来た  とまで言われたそうである

また僅か 1km も行かぬ間に照蓮寺、西方寺、長生寺

三つものお寺さんが構えておられるのも

こうした浜旦那達の寄付に依るところが大きかったそうで

そういった歴史的な背景もあり

現在も町の方々の文化的素養が大変に高く

先生曰く、竹原に来た始めの頃生協の雑誌コーナーの

女性雑誌に紛れて普通に目の眼が並んでいて

それが毎号売れているのに、吃驚しました。とのこと

酒造りも盛んで、直ぐお近くの竹鶴酒造さんには有名な杜氏さん

― その杜氏さんについているファンが大勢いらっしゃるほどの ―

がおられ、理屈ではなく昔の人はこういう方法で作っていたから、

昔の人の使っていた道具はこの寸法だったから、と

大変な拘りと情熱を持っておられる方だとか

ある種現代の人間から見たら異様ともとれる程の拘りではあるが

この杜氏さんの根っこにあるのは、人間としての謙虚さ、であろう

 

先生の教養の幅が広いことは先にも書いたが

陶芸を始められたばかりの頃は先生も

所謂、お茶碗への反発   をお持ちだったそうで

それがある時、着付けのご縁で誘って頂いたお茶会で

素晴らしいお茶碗に出逢ってから、がらりと変わられ

今では進んで茶道を学ばれていられる

ご縁があり 巡りあった土、釉、人、そして竹原の町

そうしたご縁の中で学び、育てられ、引き出し引き出し合いながら

少しずつ少しずつ

女性らしいやわらかな生き方、と言ってしまえば

そうには違いあるまい

ただ女性らしさも、男らしさも

根っこにあるのはその人の人間らしさなのである

 

岩川先生、楽しい体験時間をありがとうございました

 

 

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上段 風土さん体験作品  竹原の町並み保存地区   西方寺

下段  西方寺      竹原の町並み保存地区 竹原の町並み保存地区

 

 

清風庵さんの果物ゼリー

訪問時のお土産にする為に

清風庵さんのゼリーを購入してみた

清水白桃ゼリー、マスカットゼリー

ピオーネゼリーの 3種類を 8個

その内のマスカットゼリーとピオーネゼリーを 1つずつ

自分で食べてみたのだけれど

ゼリーが少し甘さ控え目にしてあって

果肉とのヴァランスも良く

おいしい !

俺藩御用達とさせて頂きましょう