須賀文子 作陶展

hirunesai2016-08-21

珍しく土曜は休出

深夜に帰宅後

毎度のことながら

一睡もしないままで始発に乗る

三ノ宮で降り、二宮温泉さんでひとっ風呂浴びた後

再び電車に乗り、予定よりも少し早く大阪駅に到着

ギャラリー十三夜さんに着いたのは11時過ぎ

昨日より開催されている「 須賀文子 作陶展 」にお邪魔する


お店に入ると既に先客の男性が熱心に器を見ておられる

ギャラリー内には愛情ある絵付けの施された染付の蓋付き煎茶器や

大小のサイズ展開様々のそば猪口

美しい黄瀬戸や織部のお皿や鉢

どこか素朴で大らかな 大きめサイズのビアジョッキ

威風愛らしい狛犬

美濃の伝統的な形、釉の焼き物から

現代の生活に即した女性作家さんらしい

可愛らしさのある焼き物たちが並べられている

勿論、現代の、可愛らしさの、とは言っても

それは伝統的な技法の下に焼かれた焼き物であり

使い手の年代や男女は問わない

生活に温かな彩を、控え目に控え目に

だが しっかりと添えてくれ

ふと、気が付けば 生活の一部になっていてくれそうな焼き物達


窯は穴窯と登りで 3つあり、それぞれを使い分けられる

また同じ釉でも幾種類かあり、その釉に合わせて土も変えられる

釉、土、絵付け、穴窯か登りか

更には窯詰めの場所から焚き方まで考えれば

彼女の作品のヴァリエーションが豊富なのも当然のことである


個人的な好みで恐縮だが、中でも

古陶に倣った形の器は中々に感じが好いと思う

確かに古陶に倣っているのだが

如何にも、といった押しというのか出し過ぎ感があまり感じられない

寧ろその佇まいは日常生活に溶け込んでしまいそうな、素直なものが多い

御両親が共に陶芸家とのお話だが

二代目でここまでの感じのものは作れまいし

焼き物に限らず、いろいろなものを見ておられるに違いない

そう思い、伺ってみると、お爺様が骨董をあつかっておられたそうで

小さい頃から染付のそば猪口などを見ていました、と仰られる

よいものは陶芸に限らず、絵画や彫刻も見られるとも

そういったものが須賀さんの作品に込められ、生かされているのが

私の様な素人にも感じられる

須賀さんとお会いさせて頂くのも、須賀さんの作品を拝見するのも

今回が初めてのことで、大してお話も伺えてはいないのに

素人が勝手なことを書くことをお許し願えれば

それは自己表現とか、ご自身の感動といった

大げさに構えたもの というよりも、もっと純朴な

須賀さんが心動かされたもの、心地好いと感じたもの、好きなもの

あるいは琴線にふれたもの

その様な小さくて素直な感動を与えてくれるものたち

‘ そのものを ’ 伝えたい という

須賀さんの小さいが確りとした想いの現われなのではないだろうか


須賀文子さん、ギャラリー十三夜さん ありがとうございました



画像は頂いた鼠志野の酒器 ( 登り ) と黄瀬戸の酒器 ( 穴窯 ) です