カミとほとけの姿 ― 岡山の信仰文化とその背景

昼過ぎ

東、へ向かいたいのを堪えて

バタバタと西へお出かけ

( 今年の備前焼まつりは、欠席とさせて頂きます

 良くして頂いております作家さん方、御海容下さいますよう。

 車検のことをすっかりと忘れておりまして・・・ )


13時過ぎ、後楽園の駐車場に車を止め

岡山県立博物館へ

何やらイヴェントで美味しそうなお店が出ていますが

スルー

( 12町村フェスティバルだそうです

 帰りしにでも寄らさせて頂こうかしらん、と思っていたのですが

 帰る頃 ( 15時半頃 ) には、撤収されておりました orz  )

本日のお目当ては、ただいま開催中の、つか本日が最終デーの

カミとほとけの姿 ― 岡山の信仰文化とその背景、なのです


入館料を払い、順路とは逆から見て廻る

大変勉強になりますね

仏教の仏像の影響から、それまでは姿を見せなかった「 カミ 」

― それまではカミとしての具体的な姿ではなく、

 巨石や巨木、或いは山そのものなどがカミ、または依り代として

 信仰の対象であった ― が神像として姿を現すようになる

そして、それがやがて神仏習合へとなっていく

白洲正子さんの言葉をお借りすれば、仏教が日本のカミに取って代わった

のではなく、日本のカミ = 日本の自然が仏教を取り込んでいった

その過程を垣間見ることのできる展示だったと思います


不動二童子像 ( 真庭市 勇山寺 平安 10C ) の誇張的な表情

愛染明王像 ( 矢掛町 捧澤寺 南北朝 14C ) の立体的な構図

大威徳明王像 ( 県立博物館 室町 15C ) の両の目と火炎光背の迫力

文殊菩薩普賢菩薩像 ( 井原市 智勝院 鎌倉 13C ) の

文殊菩薩の綺麗なお顔

金剛力士像 ( 矢掛町 捧澤寺 平安 12C ) の

見事に力強さを表した指掌の表情


聖観音坐像 ( 真庭市 明徳寺 平安 10-11C ) の曲面の美 !!

殊にお顔、腕、手指の曲面と曲面の質感が実にお美しい

滋賀の西教寺にも似ている仏像があり、作者は京の辺りの人物では ?

とのことなので、実際にこれ程の美しさ、美しい肌をもった

実在の人物が居て、その方がモデルなのでは ?

などと想像してしまいました


毘沙門天立像 ( 和気町 安養寺 鎌倉 13C ) 凛々しく涼やかなお顔

それに比して肚の充実、内にある力強さ


随身立像 ( 津山市 高野神社 応保 2年 1162年 平安後期 )

快活さと気品あるお顔に曲線と曲面の組み合わせの妙なる美


なかなかに良い展示でした

それだけに図録の完売が残念でした

欲しかったな

銅鐸をたたき、その音色に聞き入り

備中神楽面を被り

折角なので備前焼の図録を購入


駐車場に戻り、後楽園を後にする

そろそろ桜の落ち葉を集めなきゃ