埋まってる ?

朝方久方振りに寝汗で目覚める

後頭部から首、肩周りだけ極端に汗をかく

コンビニの夜勤をしていた時は、ほぼ毎日かいていた

夏冬関係なしで

流石に今年の夏は身体に堪えたんやろうな

涼しくなったら、疲れがどっと表に出てきそう



先日買った、白洲正子さんの かくれ里 を読み始めた

気になったところを一部参照させて頂き

個人的な感想など


11頁

仏教や古美術も、強いものではない。

それは不断の尊敬と愛情によって磨かれ、育ち、輝きを増す。

特に日本のものの場合は、その傾向がいちじるしい。


春に見たチベットの仏像を思い出す

今の日本の仏像よりも遥かに色濃くそれを感じた


16頁

一つ間違えばげて物に堕す 〜(中略)〜 なぜげて物に堕さなかったかと言えば、

異常な好奇心と探究心をもって、外来の文化を吸収したからに他ならない。

風通しがよかったのだ。


単に新しいものを取り込めば新しいというものではない

桃山は日の本と西洋文化の出会い


17頁

もちろん、げて物にもおもしろいものはある。美しいものもある。

が、それは名もない民衆が作ったから美しいのではなく、

無心に作ったからたまたま美しいものが生れたにすぎない。

そういう偶然性の中から、美しいものを発見し、定着させたのが、

たとえば利休といった人物なので、 〜(中略)〜

いや、煤や手垢で汚れた道具を、煤やよごれを洗い落とすのではなく、

そのまま丹念に磨きあげたのが、利休のわびであり、さびであった。

「藁屋に名馬をつなぐ」思想である。


無心に作ったもの

無心に物を作る人間の心に感じられるであろう美しき自然

魂は目に見えないが、必ず形に現れる


33頁

昔の寺院は、自然を実にたくみに取り入れているというか、

まわりの景色の中にすっぽりはまりこんで、 〜(中略)〜

神社も住居も、あたかも自然の一部のごとき感を与える。

これは彼らがあらゆる物事に対して、敏感だったために他ならない。


44頁

その気になって付合えば、ついには口をわってくれるものと、

私は信じたいし、信じてもいる。少なくとも、昔の人たちは、

そうすることによって、思想をやしない、あのようにしっかりとした

言葉と形を生んだのであった


56頁

自分の生活を支えてくれる石や木を神と崇め、素材に問い、

素材から啓示を受けた。そういう心を失って以来、

素材が単なる材料と化した時、彼らの技術も低下したのである。


今の人間は本当に自然を見ない


57頁

庭石は、その三分の二を地下に埋めるという。そうしないと、

落ちつかない、形をなさないと、京都の庭師に聞いたことを思い出す。


今の日本では地下に埋めるどころか、庭石を無理矢理宙に浮かせてでも

そのほうが価値があるのだと競い合っている

で、合ってる ?


58頁

それというのも、後ろの岩山があまり見事だからで、折からの斜光をあびて、

こまやかな肌を現わし、しっとりと、紫に染まっているのは、

さながら井戸の名品でも見るようである。


50頁

賽郭翁の辞世

賽郭は未だ死にもせず生もせず

春秋ここに楽ぞする


遥か彼方だということだけを感じる

ただ、その遥かな距離を暗く感じるのではなく、明るく感じる

昔の心豊かな人の心と今の人間の心はあまりにも遠い