半泥子

hirunesai2013-05-12

9時過ぎに無理無理に起床

林原美術館へと向かう

「金重陶陽が慕った

 川喜田半泥子茶の湯の世界

 − 石水博物館名品展 − 」

半泥子先生の焼き物を拝見するのは 3年振り

横浜そごうで見た 川喜田半泥子のすべて 以来


やっぱり釉が美しい

井戸手茶碗「寿山」、粉引茶碗「雪の曙」、志野茶碗「不動」など特に


刷毛目茶碗「土用波」

おらが宿そこらの土も茶碗かな

このお茶碗と陶釜の土味がとても好き


黒筒茶碗「鴫立沢」

最初、小さな高台がアンヴァランスに見えたけど

よく見ると不安定さは感じない

丁度、水辺の鳥が細い足ですっと立っている様に見えた


赤楽大茶碗「閑く恋慕」

腰のところの歪み ( かな ? ) が、なんともいい

このお茶碗ではなく他のお茶碗だけど

指先の跡をちょんちょんと付けた様なものがあった

それを見ていると

半泥子先生は本当に土と必死になって戯れていたのでは ?

などと想像してしまいました


備前緋襷平鉢

陶陽先生が轆轤で挽かれたものと

半泥子先生が轆轤で挽かれたものが並んで展示されている

土を見比べていると、不意に先日妻有焼陶芸センターで伺った

土の粒子を揃えて挽く、踊らせて挽くということを思い出した

陶陽先生が揃えて、半泥子先生が踊らせて、かな ?

とか思ったけど、違うよなあ、絶対  笑


今回は中の形を見るようにした

勿論、よく分からんのだが、分からんなりにということで

半泥子先生のは大らかなものが多かったかな

やっぱり、中の形にも序破急ってあるのだろうか ?


で、この辺りまで拝見して、困ったことが

憂〜、おしっこしたい

展示室に入った後、暫くしてから催していたのだが

困ったことに展示室内にトイレはない

勿論館内にはあるのだが、展示室を出てトイレに行ったとして

その後、再入室させてくれるのだろうか ?

結局確認しないまま、残りの半分弱の展示はそのまま我慢しつつ

早足で見て歩いたけど・・・

どうなんだろうね

伝光悦作 赤茶碗「松韻」とか長次郎の黒茶碗や赤茶碗「栗鼠」とか

大樋平茶碗「盆地」、それから伝利休居士作 竹一重切花入「音曲」

など、凄いものが展示されていたんだけどね

いたんだけどね


話は変わるけど

それにしても、長次郎作のお茶碗って

なんの変哲もない、よね ?

勿論、いいものだな って思うのだけども

形とか佇まいで何か、という感じでもないような

侘びた、寂びた、であっているのかな ?

それとも、説明できぬものが芸術である、なのかな ?


展示室を出て、図録「川喜田半泥子のすべて」と

千早耿一郎氏の「おれはろくろのまわるまま」を購入


会期中にもう一回くらい見に行きたいなあ