澁田寿昭先生窯出し ’14

hirunesai2014-04-05

13時前、澁田先生の自宅工房へ

本日は窯出し展示

先生のブログの画像の

酒器の緋色が良さ気だったので

今回はちょっと緋色狙いです


いつものように、色々とお話を伺いながら拝見

今回はあまりコントラストが強くなく

全体的に茶色い感じ

鎬も少し変えられています


最近色々な方が来られる

フランス、台湾などからも

台湾の方はカセ胡麻が好きだとか


先生、機械的なルーティンワークが苦手だそうです

意外 !

もちろん、出来ない方の苦手ではなく、好きではない方の苦手

トンボもあまり使われないとか


最近、松の薪が少し手に入り辛くなっている

これは、備前焼においては一大事 !

で現在、実験的に杉や檜での焼成を試してみるという

お話になっているのだそうです

温度的には問題ないだろう、との事ですが

灰が軽い為に胡麻の量が心配とのこと

あと胡麻の色も


杉と檜での焼成は共同窯 !


器胎の緋色や紫蘇色は灰と火と鉄分


カリウム


レモングラスやあとシダ類でも緋襷が取れる

特にシダ類はシダの形が割りとくっきりと出るのだとか


フランスから来られた方が作られた白磁のカップ ( ? )

あれこれと歪めらていますが

ちょっと飲み難い

曰く、向こうでは基本的に器を手で持たないから、とのお話

ナイフとフォークを使うから

持つとしても ( カップなどの ) ハンドル部分だけなので

手で直接器を持つときの使い心地が、向こうの方には

ピンと来難い為


日本の焼き物の伝世の名品の歪みは計算ずく

対応させながらも絶妙にずらす


長次郎も計算ずくとのこと

峯紅葉はまだなんとか、分かったけれど

長次郎は、分からない

確かに、自然なというか敢えてギリギリまでは突き詰めていない

だけどもそのヴァランスは崩せない、とは以前に思ったけど

計算ずくかー

まだまだまだまだ修行が足らないなあ、オイラも


独活を頂きました、ありがとうございます


先生の 2回目の個展の案内を見せて頂く

うむ、今の方がシャープさがあるかな

シャープというか端正さというか洗練さといいますか


今回頂いたもの

コロガシの灰被り、美しくしっかりとした橙

穏やかさや力強さ、シャープさ、多彩な鎬が佇まいを変化させる

最初見たときに、円空仏と似ているような気がした


天草陶石の酒器

やさしく穏やかな鎬、胡麻

でも特筆すべきは、オレンジピンクの窯変

丁度今の時期くらいの、やさしげな朝の雲のような色


備前の酒器

2,3度焼いたものかな ?

今回の窯の中には 3度焼の黒備前がありました

1回目は普通に焼き締めて、2回目に初めて塗り土を塗ったものだとか

ガラス質のしっとりとした黒に落ち着いた黄土色っぽい胡麻

そして緑色の自然釉

見込みに溜まる黄土色と緑色が静かで美しい

こちらも鎬入り


焼酎杯

色は全体的に緋色、茶色掛かる黄胡麻、貝目跡

流れるようなテンポのよい鎬

だけど一番良いのは

見込みのやさしげな土味


小皿

細かな胡麻が全体に降り注ぎ

静かだが華やかな感じ

裏には確りと焼かれた濃い緋襷


以上 5点で

22500円也〜

なのですが

2割引にして下さいました

いつもすみません、ありがとうございます


作品を頂いてからも暫くお話を聞かせて頂き

なんだかんだで気が付けば 2時間程お邪魔していました


澁田先生ありがとうございました