由無し事を考えている内に
不図、渡部誠一先生の桜の葉の水滴を拝見したときのことを思い出した
桜の葉の中なのか表面なのかは判らなかったのだが
兎に角その水滴を見た瞬間、何かが流れ
即座に桜の葉の四季だ、と感じたことを
そしてその直ぐ後に近江の渡岸寺の観音様のことを思い出していた
時を超越した閑かな舞
舞の瞬間を写したお姿ではなく
その舞の全てを写されたお姿
( 渡部誠一先生のHP 生命ある芸術のために より抜粋 )
作家にとって一番大切なことは、「いい作品を作ること」ではありません。
もっとも大切なのは「生きること」です。
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日々をいかに生きているかということと創作活動とは、
まったくひとつのことであり、切り離すことはできないのです。
だからといって、「作品を見れば作家がわかる」などとは、
おっしゃらないでください。私は、私を表現するために
作品を作っているわけではありません。
〜(中略)〜
むしろ美を追求するうえでは、自分を出すということは、
極力抑えねばなりません。その抑えるということにこそ、
もっとも力を傾けねばならないのです。