14時過ぎ、後楽園の駐車場に車を止めて
岡山県立博物館へ
平成二十七年度特別展
破 格 ― 桃山備前 ―
もう本真に良えもんを見させて頂きました
展示方法が誠に秀逸でございました
展示室によっては若干照明を落とし
まるで仄暗いお茶室の窓から差す光の中に浮かぶ備前焼を拝見する心持ち
備前焼の土味と胡麻の美しさを一際に引き出していて、見事 !
太郎庵のあの美しい胡麻
しかしその美しい胡麻すら引き立て役なのではないかと思わせる
抜けの土味
気に入ったもの達
( 第 4展示室 )
水ノ子岩壺 ( 室町 )
玉垂れの奏でるリズム !
大らかで健やか、素直な形
水指 ( 安土・桃山 )
箆目、焼けの景色の見事さ。形自体はとても素直な形
( 第 1展示室 )
「 さても 」
言わずもがな、上田宗箇
「 只今 」から考える
十五人の現代作家による「 只今 」の写し
完全に好みで恐縮ですが
大森礼二先生 箆目、削りのタイミングを考え ‘ 自然な歪み ’と
手を加えたときの ‘ 自然な表情 ’を意識して
安倍安人先生 もう今更ながら、というお話
解釈からの写しは常にハイレヴェルです
澁田寿昭先生 少しまとまりが良すぎる感じはしますが
見込みの形は茶の湯に忠実に
. 高台〜腰の重量感
. 高台の健やかな大木の根の如き様は、ひょっとすると
. 型紙ではなく古田織部自身が窯場で指示を出したのでは
. と云われる、美濃の黒織部茶碗の逞しさを思い出しました
. ( 没後400年 古田織部展で見たものね )
甕 !
甕 3つ !
殊に 1613年 慶長18年のものは桟切りと橙色が荘厳で綺麗
3つともに形がよく本当に大らかで健康的
いっぺんに桃山備前の虜に 笑
( 第 2展示室 )
水指 矢筈口、種壺、茶入、三角水指等、名品逸品揃い
先にも書きましたが 花入 太郎庵
それから 平鉢 半月形の土と胡麻の美しさ !
これだけでも見る価値十分です !
図録はなかったので 平成二十五年度の特別展 備前焼のものを購入
1000円程
あっという間に 2時間半オーヴァー
あっちに行き、お次はこっち、今度は戻ってまた別な場所へ
動物園で喜びまくる子供の様に見て廻りました 笑
もうね、にまにまが止まりませんでした
ありがとうございます
大らかで健康的で素直な形
大らかでありながら切れ味の衰えぬ箆目
美しい胡麻が力、温み、艶、華の景色を添える
暗い焼けの中に仄かな、なんとも言えぬ明るさ強さを感じさせる赤、橙
土味
備前焼、万歳 !!!