お昼、夢咲花 ( ゆめさか ) さんに到着
天一神社の直ぐ傍らです
駐車場がよく分からなかったので道路の縁に車を止めて
お店の入り口の引き戸を開ける
戸は開くのだけれども、どなたも居られない様子
・・・うーん、不定休とか書いてあったしなあ・・・まさか・・・
取り合えず少し待ってみることにして
天一神社にお参り
本当に御神木の杉の木を御神体としてそのままお祀りしてある
珍しいな
お参りした後、近所の方がいらしたので伺ってみると
山に行かれているのかも、とのことで
それだったらお昼に帰って来られるから、待っていたら
との事なので、もう少し待たせて頂くことに
それから暫くして、先程の方とは別な女性が声をかけて下さる
この方が夢咲花さんの奥様で、お店の中に入れて頂いた後
お話を少しばかり伺う
実は昨日の晩方にお役所の方から電話があって
夢咲花さんで作っておられる、材にスギ強化 LVLを使用した
木製ボールペンを然る高貴なお方がお買い上げになられたそうです
すごいですね〜
お話の後、奥様が御主人の森本英雄さんを呼んできて下さったので
木材の事など少しお話を伺う
その内に予約をしていなかったのに
木製ボールペン作りの体験をさせて頂ける事になる !
体験料は3000円とのこと
材は森本さんの山の杉の木で、杉は杉でも
杉の木の瘤の部分で作らさせて頂くことに
瘤の部分で作ると中々に面白い模様になるそうです
まず始めに、どのような形にするのかを決めます
材の中に予め 5mmくらいかな ? 真鍮の円筒が入れてあるのと
先などに付けるボールペンの金具部分の太さを考慮するくらいなので
割りと自由に決められると思います
( ボールペンリフィルはクロス製8514 )
まあ、技術というか体験者の腕前もあるのですが
そこは森本さんがばっちりフォローして下さいますから、大丈夫 !
因みにこの木製ボールペン作り体験、体験者は女性の方が多いのだとか
旋盤を使ってする体験だから、何とな〜く
男の方が多いと思っていたんだけど
やっぱり女性の方が元気なんですかね〜
形が決まったら早速に開始です
最初の大まかな削りは森本さんがやって下さるので
その間に見学をさせてもらいながら旋盤の使い方を覚えましょう
スイッチは、ONと OFF、それから非常停止の 3つだけですので
木を削るバイトの使い方をよく見ておくと良いでしょうか
まあ、バイトの使い方といいますか
バイトにどう指を添えておられるのか、を見ておかれると良いでしょう
などと、偉そ気に書いておりますが
旋盤はオイラも初めてで〜す 笑
途中、欠けたりしたものの ( 瘤の部分は欠け易いそうです ) 順調に。
形が出来たら、研ぎです
サンドペーパーで番手を変えながら、です
3,4回番手を変えたところで、毛羽立ち防止の為のものを塗ります
そしてもう一度サンドペーパーで研ぎます
後は森本さんに蜜蝋ワックスを塗って頂き
金具類を取り付け、調整して頂いて完成です !
( オイラは帰宅後 更に椿の葉の脂を塗りました ! )
多少、素人が作った感が残ってはいますが
中々の出来、と申しますか
兎にも角にも
杉の瘤の美しさ !
これに尽きます
所々に虎目石の様な光沢があり
しかもボールペンを動かせばその光沢が動くのです !
表面も、これが木なのか、と思う程に透明感があり
本当に虎目石を眺めているようなのです !
もう吃驚です !
でも、更に驚くことが・・・それは、なんと、この美しい瘤の部分
皆、捨てちゃうのだそうです Σ(Д゚;/)/…エエ!?
*゚д゚)*゚Д゚)*゚Д゚)*゚д゚)*゚Д゚)ナンデストーーー
_| ̄|○ ウソダロ…
実はこの瘤の部分
硬さが均一でないことや、脂を含んでいたりで木材としては値が下がり
また、他の部分よりも重いので、皆山に捨てていくのだそうです
( なんと勿体無い・・・ )
ただ、木材としては色々と扱い難い面がある一方で
独特な模様、美しさがあることや同じ杉の木でも他の部分よりも
長く腐らないこと ( 太さにもよりますが普通の杉の木の部分は
切り倒した後そのまま山に放置しておけば 12年から 15年程で
完全に朽ちてしまうのに対し、瘤の部分はそれこそ50年経っても
残っているのだそうです ) などのことから
以前から森本さんは、何か有効な使い道はないものだろうか、と
考えておられたのだそうです
そして10年程前にご病気をされたのを機に
自分のやりたい事もしていこう、と
山の仕事のメインを息子さんに任されて
御自身はそのまま山の仕事も続けられながら
もっと木を身近に親しんでもらえたら、と
木のボールペン作りなどを始められたのだそうです
そしてその材の一つとして瘤の部分も使っておられるのだそうです
うーん、もう本当に吃驚です
杉の木は棚作りでちょこちょこと使っているし
綺麗な木だとは思っているけど、瘤の部分がこんなにも美しいとわね
まったく知りませんでした
この瘤の部分でシンプルなアクセサリーを作ってもいいし
個人的には勾玉なんかも好いかなあ
夢咲花さん大変にありがとうございました