てっきり
上和龍との戦り合いが始まるもの、だと
思っていたから
唐突に若き日の岳雷と我呂が出て来たとき
それだけで持っていかれた
岳雷と我呂
同じ軍で戦い、生き残ってきた二人だから
絆の深い友の様な関係
二人の仲はそういう親密さや
信頼関係にあると思っていたので
二人の絆が正直、家族とも呼べる程のもの、だとは
思ってもみなかった
それだけに、心に来た
岳雷のどこか寂しげに見える死に顔が
仲間を窮地に残したまま死んだことを
心残りに思っているかの様で
少しばかり心の奥が苦しくなった