古松淳志先生個展 & 大塩正史陶房さん陶芸体験

始発にて姫路まで

JR姫路駅を出て

山陽電鉄山陽姫路駅へと向かう

昨晩コンビニで仕込んだ引き換えクーポン券を

改札傍の案内で、関西スルーパス 2dayチケットに

交換してもらう

 他にお客も居てなかったので交換をしてもらうのに

30秒と掛からんやった

 

11時前近鉄奈良駅にて下車

徒歩にてならまちギャラリーたちばなさんへと向かう

本日より開かれる古松淳志先生の個展がお目当て !

 

いいですねえ

井戸、御所丸、粉引き、白磁、陽刻青磁象嵌青磁

堅手に刷毛目、三島

南伊豆の割竹式登り窯での焼成

全体的なお値段も個展にしてはやや控え目な気がします

 

在り来たりの表現だけども

兎にも角にも一つとして同じものがない

殊に色味の変化が目を惹く

粉引き等は言うに及ばず

青から枇杷色へと片身替わりの様な井戸

陽刻の青磁などは厚掛けの釉と陽刻が相俟って

色味自体は勿論のこと

色の濃淡、変化、深みがもの凄い

青磁の色だけでも深く沈む碧から澄んだ空色まで

展示されている青磁の数だけの青色がある

といっても決して大げさな表現とは言えない程

 

新型コロナ第三波の影響から

古松先生の在廊が急遽中止となってしまい

お目に掛かってお話を伺うことは出来なかったのだが

購入した小井戸の酒器の土をギャラリーの方に伺ったところ

古松先生に電話を掛けて下さり、思いもかけず

古松先生とお話しをさせて頂ける機会を頂戴した

井戸の土は信楽の土が少しと唐津の岸岳の目の荒い土

粉引きは信楽と瀬戸の土、とのことだった

そしてまた、土のことばかりでなく

先生の青磁の色味に対しての拘りと情熱を

感じることの出来るお話を聞かせて頂いた

窯焚きの折の、還元を掛け始める温度や

最終的に温度を上げる為の

中性還元にする温度を意図的に様々に変えることにより

本当に色々な色の青磁を焼き上げることが出来ました、と

いうお話だったのだが

未だ先生の身体の内にに残るその時の興奮が

電話越しにもかかわらずとても強く伝わって来た

 

頂戴した小井戸はお値段が1万 4千円くらいやったかな

青から枇杷色への片身替わりの様な焼けで

その青や枇杷色の色調も艶やかなところや

マットなところがあり、更に見込みの目跡や

変化に富む梅花皮も楽しく

殊に高台内の梅花皮がとても美しい

佇まいにも重みがあり、口縁の釉のはげも好もしく

また、青から枇杷色に変化していく場所の

高台のところのキラキラと輝く緋色がまるで

今当に昇り始めんとする朝の陽を見ている様な心持ちにさせ

それがとても美しい

あれこれとどれにしようかと目移りしていたものの

この景色で決まった

 

古松先生、ならまちぎゃらりーたちばなさん

ありがとうございました

 

ギャラリーを後に近鉄奈良駅に戻る

その後電車で移動し、久方振りに

お気に入りのスポットに行く

好いです

 

お気に入りの場から再び近鉄奈良駅に戻り

食事などを済ませて、18時前に

近鉄奈良駅から歩いて数分の場所にある

赤膚焼 大塩正史陶房さんへ到着

なんと週末なら、18時~ と 20時~ の各 2時間

焼きもんの体験をさせて下さるのです !

この場所で既に 8年程も されておられるとのこと

まったくのチェック不足でした

 

奥行きのある細長い作りの建物の 2階での体験

所謂鰻の寝床、ですが

室内は明るく、壁際には素敵な作品が置かれています

釉薬も 10種類以上 !

 

さて、赤膚焼ですが

遠州七窯の一で釉は乳白色の萩釉

素朴でかいらしい奈良絵が描かれたものも

土は赤膚山で取れる土

そして、本日の体験は

この、赤膚山の土 ! ! でさせて頂けるのです ! !

産地の土で体験をさせて頂けるのんは

はっきし言って、贅沢 ! ! なこと

丁寧に手間を掛けて水簸された赤膚山の土は

細やかでとても作り易い土でした

体験料は 3000円で基本的な作品数は 1つとのことです

本日作るのんは、当然に

自称お抹茶碗という名のフリーカップ ! でっす

 

先生に焼き物のことや奈良のお話を伺いながら

順調に作る

 ある程度出来上がったので削りに掛かると、先生が

あ、乾かしてから と

何やらを手に・・・

おっ !

 

ガスバーナー ! ! !

 

吃驚した !   笑

ガス缶のやつですが、取り合えず

ガスバーナーは初めて

今迄あったのは、天日、ドライヤー、電子レンジ

の三つでしたが、新たに第四の方法が  笑

粘土で作ったお抹茶碗がガスバーナーで

火責めにされ炙られている光景は

なんか、微笑ましい

微笑ましいが、確かに速い !

ドライヤーやと時間掛かるでしょ ?

と、先生が仰られる通りに

速い !

みるみる乾いていく !

先生が笑いながら

うちは削りが済むまで帰れません !

と、冗談めかして仰られる

体験だけど出来ることなら削り迄やって頂きたい、との

お気持ちから

お陰で先生に、いい重さです、とお褒め頂けるくらい迄

削ることが出来ました !

満足ぅぅう ! ! です

色は透明釉で

枇杷色が美し過ぎるので ! !

 

体験が終わりココナッツミルク入りの飲み物を頂戴しながら

先生にお話を伺う

その時のお話や体験中に伺ったお話等

 

長次郎で完成形

利休居士がプロデュースした楽焼は

長次郎で完成形

 

外国からの観光客の多い奈良

観光客のお国によって

結構はっきりと釉の好みが分かれるのだとか

 

奈良の夜はお店が閉まるのんが早い

その為、奈良には泊まらず大阪に泊まる人が多い

なんか勿体無い話な気がしますけど、個人的には

それやから奈良の雰囲気が保たれている

ような気ぃもするし、痛し痒しな感じがします

 

陶芸体験について

日本人はレジャーの一つとしての方が多いけど

外国人は確りと

焼き物についての勉強をして来られる方が多い

 

マジックやない、テクニックや

体験で外人さんのフォローや失敗の直しなどをすると

Oh ! magic !  と言われることがあるけれど

マジックやない、テクニックや

と、返事をされる

 

二重のカップのこと

所謂中と外の間に空気の層のあるもの

最初は保温の為と思ったのですが

そうではないんです、とのこと

( 勿論、結果的に保温の効果もあります )

実は、お薬を飲む方が飲み易いように、と

考えて作られたもので

中の傾斜と外の傾斜が異なっており

外側がより垂直に近く

中の方は外側よりも斜めになっていて

( 要するに中側だけ擂鉢状になっている )

カップをそこまで傾けなくとも中のものが飲み易い為

首や頭の動きが少なくてすむというものなのだそうです

成程ぉ~、と感心したのも束の間

先生曰く、穴が開いてないでしょ、と

えっ ! ? ・・・・ほんまや ! ?  穴が開いてない ! !

通常、焼きもんで二重にするのなら

焼成時の空気膨張に因る破損を防ぐ為に

膨張した空気を抜く為の穴が必要になる、のだが

このカップの二重になった部分には

その穴が開いていない

ぇぇえええ ? ? ? ? ? ? ?

暫く考えてみたものの、ギヴアップ

というよりも、まったく見当もつかなかったので

答えを教えて頂くと

焼き方なんです、とのお返事

コンピュータ制御の窯で温度の管理をすれば

穴がなくっても割れない、のだそうです

答えを教えて頂いても

何やら狐にでもつままれた様な心持ちで

へぇぇぇええええ~~~ と驚くばかり

コンピュータ制御と聞くと何やら

楽をしている様に思いますが

その為の焼成プログラムを作らねばならないので

中々に簡単ではないことです

御近隣への配慮から薪窯での焼成が難しくなったりと

様々なことがある中で

伝統を受け継ぎ、また新しいものを取り入れていかれる

大変なお仕事だと思います

 

大塩正史先生 ありがとうございました

 

近鉄に乗り笠縫駅で下車

快活 CLUB さんへ

 

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